りうら side
痒くなった目をかくと 、
視界が揺らいだ 。
そして 、 再度 目を開けると
いつもの世界に戻っていた 。
血の匂いが鼻に通る 。
後始末はサタンがやってくれたのかな ?
そう思い 、 魔力のある方へと
一歩 足を動かす が 、
いつの間にか目の前には 、
地面がドアップに映っていた 。
温もりと共に 、 目が覚める 。
瞬時に 周りを見回すと 、
そこは 見飽きているりうらの部屋だった 。
そして 、 隣から 温かい声 。
顔を横に向けると 、 ベル姉が心配そうに
此方を覗いていた 。
寝起きのせいで 、 頭が妙に働かない 。
おぼえてませんか ? と 、
顔を傾けて経緯を話している 。
どうやら 、
ぴよまると話している間も
りうらは刀を振り続けていたらしい 。
だから 、 あんなに周りに死骸が転がってたのか (
ふむふむと一人 、
情報を一つ一つ整理していたら 。
扉から 、 サタンが覗いていた 。
りうらが気づくと サッと部屋に入ってきた 。
そして 、 俺の目の前に近寄り
手を此方に出してくる 。
何をしようとしているのか考える間もなく 、
彼の手は 、 りうらのおでこをはねた 。
おでこに手を当て 、 痛みの完治を待っていると …
そう りうらの前で言葉を零す 。
すると 、 ポンと 光が出てきた 。
光が左右に飛び回り 、 怒りを現しているよう 。
呆れた様子で話すサタンはいつにも 、
増して疲れてそうに見えた 。
真面目そうな 、 何もかもを
察しているような顔でそう述べる 。
言葉を遮りながら 、 サタンに迫る 。
ベル姉はさっきから 俯いてるし 、
サタンは ただ 真剣な顔を此方に向けている 。
はっきり と述べられたその言葉は 、
りうらの心を劈くように鋭かった 。
ペンダントを無意識に握り 、
りうらはサタンの言葉に頑張って反論した 。
でも 、 その結果は 、
りうらが 負ける 形で終わった 。
次の日 、 りうらは旅立つことになった 。
腰に刀を差し込み 、
昨日 、 ベル姉が 仕立ててくれた
六年前と同じ格好でドアの前に立ち込む 。
目的地は 、 まずは 人間の世界 。
アース=テラ=テール 。
ぴよまるによると 、
そこで 六勇者 の内の
誰かを見たという噂があったらしい 。
それに 、 王様にも挨拶しないといけないしね 。
誰も起きていないであろう時間なので 、
起こさないよう密かに動き 下に降りる 。
でも 、 一階からはとてつもなく
いい匂いが漂っていた 。
匂いの根源である 、 キッチンを覗くと 。
そこには 、 とても美味しそうな
フレンチトーストがあった 。
そして 、 皿に差し掛かるように
紙が添えてあり 。
『 いってらっしゃい 。 』
目を潤ませながらも 、
即座にフォークを手に取り 、
フレンチトーストを食べ進めた 。
そうして 、 りうらの
『 心 』 の旅は終わり 、
新たな 、 旅へと 俺は一歩足を進めた 。
これからの未来へと進むために 。
大きな 、 お家に 小さな 悪魔 が 二匹 。
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隣を向くと 、 マスコットとは
思えないほど 大人びた顔の彼 。
一方 、 勇者は ――――――
最初の一歩で 、 足が止まってしまっていた 。
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蝶は 世界を舞い 、
彼の元へと 帰る 。
そう 、 主の元へと ―――――――
【 第一章 】 少年の ( 心の ) 旅 END
NEXT ▶ 【 第二章 】 『 僕の心 』 突入
アンケート
成績表 Ⅹ
A
97%
B
2%
C
1%
投票数: 171票
こちらの お遊び企画の結果は 、
シルハムのことを よく知っているであろう
『 舞兎 』 に審査をお願いした所 、
此方になりました 。
参加してくれた人はありがとうございました 。
ここたんは 何か一つ 、 願い事考えててね (笑)
落書きで描いたけど 、 デザイン可愛すぎる ( )
感想コメント待ってます っ !!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。