──── やく 、 そくね 、
──── せんせ
そう呟いてパタリと動かなくなったあなたを
強く抱きしめる 。
ぐったりした身体にある目から
光と温かさが消えてゆく 。
涙が溢れ 、
あなたの冷たい頬を濡らす 。
頭の中は、 後悔という字 、 思いで
びっしりと埋まっている 。
もうちょっと気づくのが早かったら 、
助けられたはずなのに 。
もし 、 気づいてたら
あんな風に笑う事なんてなかった 、
今も僕と一緒に生きていたはずだった 。
どうして 、 気づけなかったんだろう 。
僕は後悔に溺れながら
警察を呼んだ 。
これ以上 、 エイトと居たら
エイトに当たってしまうような気がした 。
エイトは 、 悪くない 。
警察からの説明で 、 それは分かっている 。
事件とは無関係だって 。
ただ巻き込まれただけだって 。
けど 、それでも 、
この思いを
何かにぶつけたくてしょうがなかった
──── ドン ッ 、
全力で壁にぶつけた拳から
ずきっ、と痛みが走る 。
リクエストです .
遅くなってすみません .
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。