第28話

🦊🍀
712
2024/03/30 07:00





過去編入ります


剣持刀也は中学生です


まずい、狐が逃げた


あなた
どこだぁ?


さっきからずっと探してるけど出てくる様子もない


別の場所に行ってみるか


キュウ!
あなた
あ、待て!


木の影から出てきた狐を追いかける


一応人間にバレないよう、透明になってるけど…


あなた
クソっ、着物だと走りずらいな…
キュイ〜!
あなた
遊んでる場合じゃないぞ!


走っているが一向に距離が縮まらない


ヤバッ道路ある


あなた
おい駄目だ!戻れッ!
モブ
あら?狐がなんで…
モブ
このままだと車に轢かれるぞ


なんで突っ立ったままなんだよ


止められる距離に居るのに


……命を大切にしない人間にこんな事思っても無駄か


キュ?


本気でまずい、あのまま本当に轢かれる


妖術であそこまで瞬間移動できる


だけど透明化を使ってる今さらに術を重ねれば透明化が解けてしまう


こんな時兄貴だったらもっと上手く立ち回れたのに


どうすればいいんだ…


???
危ない!!!
キュ!?


そんな時、1人の少年が狐を抱き上げた


だが、歩道に戻るまでの時間は無い


これだとあの少年まで轢かれてしまう


助けなきゃ…でも姿がバレる











いや、俺は人間とは違う




命を最優先するんだ





そして俺は瞬間移動を使って少年ごと狐を抱え


歩道へ飛んだ


飛んだというより倒れ込んだの方が正しいな


あなた
いてて…ぁ、怪我…無いか?


あまり顔を見られる訳にもいかず、相手の顔を見ないまま聞いてしまった


???
はい!大丈夫です
???
あの…ありがとうございました
あなた
いや…
キュィ!
あなた
あ、そうだな、一旦移動しよう


もう一度術を使って神社へと移動する


???
!?!?


少年はかなり驚いていた


まぁ、当たり前か


あなた
お前、名前はなんていうんだ?
???
ぁ、まだ名乗ってませんでしたね(笑
???
僕は
剣持 刀也
剣持刀也です!


少年が名乗る瞬間、初めて顔をしっかり見た


そして目が合った瞬間、まるで心が浄化されたように感じた



















嗚呼、なんて、綺麗な目なんだ















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