果乃「あなたー!」
「あ、果乃!」
この子は私の親友で、幼馴染の近江果乃。
サラサラの茶髪をなびかせてこっちへ走ってきた。
果乃「一緒にご飯食べよ!」
「いいよー」
今は大学のお昼休み。
果乃「あなたねえねえってさ、大学卒業したら、どうすんのー?」
「私?んー、ふつーに就職して、ふつーに働くかなー。」
果乃「なんだそれ!なんか夢とかないの?笑」
「ないかなー、果乃は?」
果乃「私はね、将来は…」
そういえば自分の将来なんて全然考えてなかった。
っていっても夢なんてないしなー。
果乃「…!…あなた!」
「わあ!なに?!」
果乃「なにって、私の話聞いてた?!」
「あ、ごめんぼーっとしてた笑」
果乃「もー、あなたはいっつもそうなんだから!」
「ごめんごめん笑」
華恋「果乃ー!ちょっといいかな?」
果乃「ん、いいけど、」
「じゃあ、私行ってるね!」
果乃「おけ」
華恋「ごめんねあなたー!」
「全然よー」
その夜_
「ただいまー」
私は都内のマンションで一人暮らしをしている。
「夢、かぁー。」
私は昼間果乃と話した内容を思い出した。
実は、私には小さな小さな夢がある。
夢って言っていいかわかんないくらい小さな夢だけど。
それは、
嵐のライブに行くこと。
実は私は嵐の大ファン。
でも運が悪く、今まですべて落選。
次は当たるってずっと信じ続けてもう5年。
いつのまにか夢になってたってわけ。
「あぁぁぁぁぁぁ」
ベットにダイブして叫んだ。
これがいつもの私の日課。
私ってなんか変人だよね笑
「あ!そうだ」
私は明日、果乃と映画見に行くんだった。
「服なににしよー」
私はウキウキしながら準備をして
やがて眠りについた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。