第6話

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2023/02/27 08:46
太宰治
…あぁ。
太宰が目を覚ましたときにはその部屋に誰もいなかった。
太宰治
…やっぱりいってしまったか…。
太宰治
でも…次は絶対に逃がさない
太宰治
確実に。永遠に…。
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私は監禁部屋を出てから取り敢えず走った。
走って、走って、太宰さんから逃げることだけを考えて。
これからどうしよう。行く宛もない。
私はもう…探偵社員でもない。
あなた
私は長く感じた監禁の疲れと太宰さんから逃げられたことの安堵もあり、近くのベンチで眠りについてしまった。
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あなた
太宰治
あなた…起きて
目が覚めるとそこにはすでに太宰さんがいた。
あなた
…ッ!!
…しまった!
でもまだ外…監禁部屋じゃない。


私はそう思うと同時に勢いよく走り出そうとした。
逃げれば勝ち…!



でも現実はそれも叶わず…
太宰治
あなた、今度は逃がさないよ。
いつの間にか私は太宰さんにバックハグをされていた。
太宰治
ねぇ、あなた?
もう気づいているのだろう?
太宰治
君の居場所はもう、此処にはないってことに。
彼は私の耳元で、静かに、冷静に、私に話した。
私はそれを受け入れたくなかった。
だって、受け入れてしまったら、、、
永遠に太宰さんと居る他に道はないということになってしまうから。
太宰治
あなた。
太宰治
行こう。
困惑で頭が回らなくなった私を連れていくのは簡単なことなんだろう。
自分の事ながら、他人事のようにさえ思えてしまった。
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私の目の前に置かれたのは二つの輪。太宰さんはまず一つを取り私の目を見た。
あなた
だ…太宰さん…?
あなた
それって…
太宰治
あぁ。…手枷と足枷だよ。
君には一つじゃ足らないようだからね。
目があったときにみた彼の目は本当に、私への独占欲を物語っているかのようだった。
でもこれをつけたらもう逃げられなくなる気がした。
あなた
…ッ!嫌!!
私は壁に追い詰められながらも、迫ってくる太宰さんを追い払おうとした。
太宰さんはそんな私の腕をひょいっと引っ張って手枷をつけた。
足枷も同じように。
太宰治
私も考えたのだよ。どうしたらあなたが私に振り向いてくれるのか…
そこで私は二つの方法を思い付いた。
あなた
…え?
太宰治
一つ目はあなたの何もかもを愛すること。
此れは今までとあまり変わらないけれど、あなたの笑顔もあなたの泣き顔もあなたの怒った顔もあなたの怯えた顔も……
全て愛すると…そう誓ったのだよ。
それは…あまりにも怖い言葉だった。
体が震えてくるのには十分すぎるくらいの理由になった。
太宰治
そして二つ目。
あなた
……
私は息を飲んだ。一つ目にあんなのがきたら身構えるしかない。
太宰治
アメとムチさ。
あなた
……え?
太宰治
言葉通りだよ。あなたがいいことをすれば『アメ』を…よくないことをすれば『ムチ』をあげるだけ。
『アメ』だけじゃいけないって言うのはポーマフィアでも同じったからね。
あなた
い…意味がわからない……。
どういうこと…理解が追い付かない……
太宰治
う~ん、例えば…今日みたいに脱走したらそれに見合ったバツを……例えばその手枷に電流を流すとかかな。
あなた
…ッ!!
私は思わず手枷を触った。なぜ触ったのかはわからないけれど、太宰さんの言葉を聞いたのと同時に反射で触っていた。
太宰治
安心して。
ルールは今言ったばかりだからね。今日の分は許してあげるよ。
私は一時の安堵と引き換えに、永遠の檻にいることとなった。
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ぬっしー
ヤンデレって何だっけ~の時代入ったぬっしーです。
どもども~
ぬっしー
本編あんまし関係ないけど、文ストの電話の着信画面って可愛くない…?太宰さんのてるてる太宰()とか森さんのケータイの画面にあった広津さんのミニキャラ(?)とか
ぬっしー
こういう細かいとこ探すのって楽しいよね~
おすすめあったら知りたいわ((
ぬっしー
そんじゃぁあ~

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