「関東では、昨年よりも5日早い梅雨明けが発表されました。今日から週末にかけ猛暑日が続くでしょう。皆さん熱中症には十分に気をつけてお過ごしください。」
「はぁ~…あっついなぁ…」
梅雨も開けた6月下旬、強烈な猛暑に見舞われた俺は風に靡く風鈴をじっと見つめていた。
ミーンミンミンミン…
「いつまで寝てるの!!遅刻するよ!!」
「余計に暑くなるからもう行けよ…」
「あっそ!先に行ってるからね!!遅れても知らないから!」
隣の家に住んでいる幼馴染の夏希がこれでもかと言わんばかりに大きな音を立てて出ていく。
軒下で干上がってる俺は動く気力すら起きなかった。
「もう夏か…」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。