第13話

#12
203
2019/03/22 15:53
あなた

ありがとうございました!!

高鳴る鼓動を抑え、一曲踊り終わると今までかいたことのない量の汗をかいていた。

隣で踊る先輩は、本当に輝いていて。

…いや、いつも先輩は輝いているんだけど。こんな至近距離で見て、感じたのは初めてで。

先輩に近付けば近付くほど違う世界の人なんだって感じてしまう。

…寂しい。先輩にもっと近付きたい。もっと近い存在になりたい。
戸山梨咲
涼先輩のこと好きなんでしょ!
ふと、この前梨咲が言っていた言葉が頭の中で再生される。

好き…か。

そんなの、分かんないよ。

人を好きになったことなんて、記憶にない。

どれが好きって感情なのか、分からない。

でももし、

特別な存在になりたいという願望が、

近くにいたいっていう欲望が、

良く思われたいっていう切望が、

好きというものになるのなら。

私はきっと……
一ノ瀬涼
一ノ瀬涼
うん、こちらこそ!
この、優しくて、かっこいいけどたまに可愛くて、輝いてる先輩が……






















好き、なんだ。

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