スズメの鳴き声と共に目が覚める。

あなたの下の名前を寝かしつけに行って、俺も一緒に寝落ちたのか。

 
起きたくてもあなたの下の名前に抱き枕としてがっちりホールドされているせいで離れられない。

とりあえず近くにあったスマホに手を伸ばす。

 






寝言で自分の名前を呼んでいるが、どんな夢を見ているのか。

 




健やかな顔をして眠る彼女を、なぜか撮りたくなった。

 
阿呆みたいな顔して眠る彼女。

つい笑みがこぼれる。

そこには先程といっぺん変わってニヤニヤ顔の彼女。

（ﾊﾟｼｬ



写真を撮るような、そんな音で目が覚める。

昨日は配信をしてて……

途中で眠くなって……












なんでこいつとベッドにいるのだろうか。




  




そんな思考を巡らせていると、

と一言。






寝顔を撮ったのだと理解した。

余裕ぶってるけど正直めちゃ恥ずいしやめてほしい。

渡されたのは電源が消え画面の暗いスマホ。

電源をつけると





























ロック画面には先程撮ったと思われる自分の寝顔。

そんなこんなで雑談をしていると時計の針が10時を指していた。

ずっと抱きついていたぐっちが私の腕から抜ける。

ぐっちに両手を伸ばす。

嫌々言いつつ私の両手を掴んでひっぱってくれるぐっち。

（ｶﾞﾁｬ

ぐっちが客間の扉を開けると、慌てたような顔をして私達の前に正座する。

私達が混乱していると、げんぴょんが土下座をしだす。

それを見たたらこも続ける。

私達は訳も分からず混乱する。

沈黙の中先に口を開いたのは、

忘れ物なんていう嘘をついて、

その場を離れる。






みんなの前ではあんな態度を取ったけど、

正直不安で仕方が無かった。




無意識の内に鼓動が速くなり、呼吸が浅くなる。






(落ち着かせなきゃ…)











そんな思いで毛布にくるまる。



こんな所を誰かに見られたら。

そんな考えも過ぎったが
今はそんな事どうでもよかった。




心の中で何度も
大丈夫、大丈夫……

そう唱える。








収まれ、収まれ、そう思っているのに、

何も変わらず、勝手に涙が頬を伝う。

そんな時聴こえたのは大好きな彼の声。








その一言で急に身体が軽くなる。

そう言って背中を優しくさする。





毛布にくるまっているせいで彼の顔は見えないが、きっと優しく微笑んでいる事だろう。











数分して、彼のおかげで収めることができた。

皆の前ではあんな余裕な態度を取っていたのに、
今ではこんなに弱々しく毛布にくるまっている。



彼に見せる顔がない。

弱々しく訴えると同時に、
頑張って堪えていた涙が溢れ出す。

私の訴えを無視に、優しく温かい言葉をかける。

でもそれと同時に、自分が惨めで、恥ずかしく思えた。

静かな彼の部屋には、私の鼻を啜る音と、泣いている私の荒れた呼吸の音がハッキリと聴こえる。

毛布で見えていないが、きっと両手を広げていることだろう。

毛布を被ったまま彼の胸へ飛び込むと、彼は優しく私を包み込む。

そんな彼の口車に乗せられ、咄嗟に毛布から顔を出してしまった。

そう言って笑いながらも、私の涙を服の袖で拭ってくれる。

ｯﾊﾟﾝ!



自分で思いっきり両頬を叩く。

安心した表情で笑みを零す彼。

そう言って部屋を飛び出した。

@あなたのネット活動時の名前   43秒前

   昨日の件について。

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＜わこつ
＜緊張する
＜炎上だけはするな
＜何があった
＜今北産業

＜は？
＜きも
＜粕 
＜ks
＜思ってたより平気そう
＜いつも通りやん

私のきも発言により加速していくコメ欄。

＜うん
＜元気な方がいい
＜たしかに

＜びっくりした
＜やれば出来るんだな
＜急に素になるやん

＜把握
＜俺はいつまでも応援するぞ

＜ぐちさんいるのか
＜覚えました
＜以外
＜生配信で草
＜アーカイブ消されませんように

＜まかせろ
＜まかせろり
＜おk

＜イチャイチャ待ってます
＜リア充め
＜KIRIN（彼女いない歴=年齢）の俺が泣く

＜は？
＜粕
＜ks
＜は？
＜4

＜おつ
＜おつー