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第9話

#8
47
2018/03/30 16:45
佳奈と目が合うと唇が触れた。

「んっ。/////」


しばらくの間佳奈と唇を合わせていると、佳奈の目がゆっくり開いた。

僕と目を合わせず佳奈は、少しはにかんで、
「今日、泊まってかない?」
と僕に問いかけた。


「う、うん。///」

佳奈)ありがとう。

僕と佳奈は手を繋いで寝室へ向かってベットに寝転がる。

僕の胸の中で佳奈はうずくまる。

佳奈)ねぇ裕翔…

「?」

佳奈)さっきの私たちが出会った話ってほんと?

「そうだけど…なんで?」

佳奈)いや、…お兄ちゃんにお礼言わないとねって笑笑

「佳奈、優しいね。」

佳奈)ふふ。おやすみ、

「おやすみ…」

佳奈の頭を優しく撫でて僕達は眠りについた
佳奈side


キスした時に頭の中の記憶が全て戻ってきたような気が来た。


…いや、きがしたんじゃない。
戻ってきた。

私たちが出会った日も違う。あの日の出来事も、


けど、心配になったので…兄に連絡をした、
佳奈
佳奈
ねぇ。まだ起きてる?
大智
大智
あぁ。どうした?
佳奈
佳奈
その、記憶が大体戻った気がして、
大智
大智
え?どうして、
佳奈
佳奈
…裕翔が私たちが出会ったのは2年前の4月って言って、けど違う気がするの。
佳奈
佳奈
ホントは…高校の時からずっと、そばにいた気がする!
大智
大智
あぁ。思い出したか。あの時裕翔は事故で…
佳奈
佳奈
あの時私がもっと早く待ち合わせの場所に着いてたら…
大智
大智
あいつ、まだ思い出さないのか…
裕翔に話さなきゃ、私のことをずっと看病してくれてたし…

我慢してた涙がボロボロと零れていきシーツがびしょびしょになってしまった。
裕翔side


「佳奈?どうしたの泣いて、」

佳奈)裕翔…全部思い出したよ。

「え?」

薄暗い部屋の中で佳奈の涙が光る。
僕は佳奈の涙を指で拭いて、落ち着かせる。

けど、佳奈は僕の腕を掴んで真っ直ぐを目を見る。

佳奈)ねぇ裕翔…私たちが出会ったのは2年前じゃない。
高校の時からずっと私はあなたのそばにいた!

…何を言ってるのか、さっぱり分からない。
だって僕達が出会ったのは、先輩のおかげで、2年前の…

佳奈)裕翔…思い出して、裕翔は私と待ち合わせしてる時真上のブロックが頭に直撃して、倒れたの。

それで記憶が…



佳奈は「ごめん…私が、」そう言いながら、涙を流す。

僕はただ抱きしめることしか出来なかった。

だって、



佳奈、なんの事言ってるか、分からないよ…

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