次の日…
いつものように話しかけてくるあなた。
昨日のことがあったから機嫌がいいのか、いつも以上に笑顔だった。
いつも通りいようって自分の中で決めたのに。
あなたを目の前にするといつも通りの自分じゃいられなくなる。
俺はそう言って教室を出た。
ダメだ。
何やってんだ俺。
〜あなた~
今日は隼の様子が朝から変だ。
話しかけてもいつもなら笑顔で楽しそうに話してるのに、今日は顔を引きつらせて、笑顔も作り笑顔。
声のトーンもいつもより低い。
私なんかしたかな……?…
隼には広臣のことを話しておきたかった。
これから広臣の帰ることが多くなるから。
でも今はそんな状況じゃない気がした。
なぜか隼に冷たくされたのがショックだった。
仲がいいから?…
そんな感情じゃない気がした。
友情なんかじゃない気がした。
でも私は隼に恋愛感情なんてない。
今の私には広臣がいる。
広臣が……
でもなぜか広臣より隼のことが気になる。
なんでだろ……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。