そして、家に帰り、神ちゃんにもらった封筒のを開けてみた。
中から一枚のCDと手紙が入っていた。
CDケースの中には小さな紙にメッセージが書いてあった。
"お!聞こうとしてくれてるんやな?ありがとう、始めて作詞作曲してん、お前のこと思って歌ったから。聞いてや?"
「え?私のためってなに??」
疑問に思ったが曲を聞いてみた。
二人歩く帰り道〜嬉しそうに君が笑うから〜♪
曲がはじまった。
ちょっと待ってとその場面をカメラで切り取った〜♪
私はピンッときた…
そう、帰り一緒に写真を撮ったことを…
「え…?」
そして、、歌のサビがきた…
♪街の灯りが照らす 僕らのシルエット
長く伸びる二つの影
何気ないことが幸せだと
僕はふと気が付いた、
もしも君が涙し、辛い時は
僕が君の為に笑おう
今は声にせず その手を握るよ そばにいて♪
私は知らずに涙を流していた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。