さっきからずーーーーーーーっと
モヤモヤ、モヤモヤ
あいつ、俺の気持ち絶対分かってねぇ
まず俺が愛を好きだなんて絶対知らねぇ
俺はこの気持ちをぶつける当ても無く
壁に向かって叫んだ
小さい頃から一緒だった愛は
いつしか大人っぽく可愛くなっていって
周りからも気に留められる存在になって
どんどん俺から遠のいていく
告白した正体は何となく分かってる
早くしないと愛を取られるってことも
だけど、素直になれない自分がいる
それがムカついてムカついてしよーがない
心の中で俺を笑っているあいつがいる
早く気持ちを伝えないからだと
嘲笑ってる
まるで俺が愛を貰うからって言ってるようで…
早く愛に気持ちを伝えないと
あいつの隣で愛が笑ってるのなんて
見たくない
絶対に
愛は俺の隣だけで笑ってほしい
そうと決まれば
明日、それを決行する。
愛がなんて言おうと
愛がもう本庄に気持ちがあるなら
俺はキッパリ諦める
でも…
でも、少しでも本庄のことを思っていないのなら
俺のことも考えて欲しい
かなに今更かよって言われたとしても
周りになにを言われても
俺は心でそう誓い
明日、迎えに行くから
と、愛にメールをして
寝床についた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。