次の日、また3人から呼び出された。
急いで別棟へ行くと、3人はもう来ていた。
あれ、何だろう…。
いつもより3人の雰囲気がピリついてるように感じる。
唐突で思ってもいなかった言葉だった。
5人から離れてって言われても今は5人と距離を取ってるし、
関わらないようにしてるのに…。
私の言葉に3人とも鋭い視線を向けてきた。
1人が見せてきたスマホを見て、言葉を失った。
そこには長谷川くんに手を引かれて、一緒に教室を出て行く
私の姿が映っていたから。
もしかして、昨日撮られたの…?
ドンッ
1人に思いっきり肩を押されて、その場に転んでしまった。
……分かってる。
私が5人と不釣り合いだとか。
5人と一緒に居ていいような人間じゃないとか。
そんなの私が1番よく分かってる。
5人がいる世界は、いつだってキラキラ輝いてて
私なんかとは全く違う世界。
本当なら5人と関わる事だってなかった。
でも、5人と出会って色んなことが分かった。
5人は私のいる場所を明るく照らしてくれて、私の知らない世界を教えてくれる。
5人と一緒にいる時間が楽しくて仕方なくて……
”これからも5人と一緒にいたい”
そう思うぐらい、私の中で5人の存在が大きくなってた。
だから、私は_____
突然、廊下に響いた声___
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。