第7話

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2024/02/07 23:26
スマホを弄る俺の後ろにいたふっかが急にそんなことを言ってきた。


深澤辰哉
深澤辰哉
俺、なんかなべ怒らせることしちゃったんだよ、ね
渡辺翔太
渡辺翔太
いや、なんもされてないよ
深澤辰哉
深澤辰哉
嘘でしょ。途中から態度おかしかったし
渡辺翔太
渡辺翔太
いやいや、自意識過剰だから
渡辺翔太
渡辺翔太
ほんとにふっかには何もされてないから
渡辺翔太
渡辺翔太
大丈夫
深澤辰哉
深澤辰哉
ねぇ、ふっかにはって何?
深澤辰哉
深澤辰哉
それだと他に何かした人がいるってことじゃん
渡辺翔太
渡辺翔太
いや、ほんとふっかに関係ないから
深澤辰哉
深澤辰哉
関係ないって何?そうやってなべの中に俺は入れてくれないの?
渡辺翔太
渡辺翔太
そういう訳じゃ、
このモヤモヤの原因でもあるふっか。
ふっかを巻き込みたくない。
ふっかか幸せならそれで良かったのに。
今俺のせいで悲しい顔をさせてしまってる。
どうしたらいい?どこで選択を間違ったのだろう。
深澤辰哉
深澤辰哉
なんかあるんでしょ?言ってよ
深澤辰哉
深澤辰哉
俺じゃ、頼りない?
渡辺翔太
渡辺翔太
頼りなくなんかないから、、
渡辺翔太
渡辺翔太
それだけは本当だから
深澤辰哉
深澤辰哉
じゃあ、なんで言ってくれないの、
言ったら迷惑かけるから、ふっかを傷つけるだけだから。黙ってることしか出来なかった。


沈黙の中アスファルトに打ち付ける雨音だけが響いて、打ち付ける雨粒を見ていた。



渡辺翔太
渡辺翔太
ふっかの為、だったんだけどな、、
そう呟いた言葉は雨音にかき消されてふっかには届いてないと思う。

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