リビングのドアを キィ…と開ける。
私が入ってきた瞬間静まり返った。
そしたら急にランダルが立ち上がり、ものすごい
スピードでこちらへ向かってきた
手をギュッと強く握ったまま震えているランダルが
とてつもなく可愛く見えてつい許してしまう
私は握られている手をゆっくり手解き
ランダルの頭に手をおいた
頭をゆっくり撫でてあげると
ランダルは顔を真っ赤にして抱き付いてきた
頬の傷を見つめ撫でる。
これは私が付けてしまった傷…
放置してても跡は残るでしょうね。
仕方がないけど、能力を使いましょう。
説明しよう!!
そう言うこと。ご理解出来まして?
舐めれば怪我も治る!!そういうこと!
説明終わり!!
舐めるのは申し訳ないけど、治すためだし…
傷付けたのは私だしね。
不思議そうにしながらも頬をこちらに向けるランダル。
ペロ…
ペロペロペロ…
そうして舐めていく内に怪我が薄れていく。
あと少しね…
ザリッ
傷が綺麗に消える
そう言って私を睨んでくる。
真っ赤な顔で睨まれたってちっとも怖くないわ。
私はスク、と立ち上がり部屋を出ようとした。
だが何者かによって腕を掴まれた。
お、おおおおおおお、お風呂ですって…?!
なんであんな地獄みたいな所へ入らないといけないわけ?!
お風呂なんていいことないじゃない。
そう言ってニョンは私に近づいてくる
真剣な顔でそう言うと焦るニョン。
このタイミングを利用して抜け出せば…!
死ぬかもしれないわ…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。