第2話

隣人挨拶に行ってきた件②
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2024/04/10 09:00
~翌日~
宇治蒼汰
えっと…菓子折り菓子折りっと。
昨日、挨拶できなかった103号室と203号室の人に挨拶しに行こう。
今日はいてくれるといいな…
まずは203号室に。
ピンポーン
はーい!ちょっと待っててくださいね…
ドタバタと足音が聞こえて、数秒後。
はい、えっと…俺になにか用ですか?
金髪に眼鏡をかけた男性が出てきた。
その金髪は地毛なのか否や…
いや、そんなことはどうでもいい。
宇治蒼汰
昨日引っ越してきました、宇治蒼汰と言います。挨拶に菓子折りでも…どうぞ。
あー!はいはい、そういえば絵夢が言ってたわ。わざわざありがとね。
高橋桐斗
俺は、高橋桐斗たかはしきりと
高橋桐斗
昨日はいなくてごめんね。サークルがあってさ。
宇治蒼汰
いえいえ、全然大丈夫…です。
宇治蒼汰
あの…下の階の103号室の方って、今日おられますかね?
聞いたところで…って感じだけど、一応聞いてみた。
これでいなかったら、無駄足になっちゃうし。
高橋桐斗
103…あぁ、すみれかぁ。多分いるんじゃないかな?アイツも結構多忙だから、確定ではないけど。
宇治蒼汰
ありがとうございます!
高橋桐斗
菫のところにも挨拶行くの?
宇治蒼汰
はい。ちょうどその方だけ、挨拶ができてなかったので。
高橋桐斗
そっか、頑張ってね。
…ん?頑張るってなにを?
そんな疑問も、103号室の呼び鈴を押した頃には忘れていた。
宇治蒼汰
なかなか出てこない…
朝早くということもあってなかなか出てこない。
さっきの、高橋さん…だっけ?
いるって言ってたけど…
…なに?
少し経って、いかにも今さっき起きましたと言わんばかりの髪型の男性が出てきた。
せっかく、良い顔してるのに…なんだかもったいない。
宇治蒼汰
昨日引っ越してきた宇治蒼汰です。挨拶に来ました。
ふーん…
な、なんか反応が…薄い?
ま、まぁ寝起きだし仕方ないか?
宇治蒼汰
こ、これ…菓子折りでも…
…ありがと。
すぐに受け取ると、ドアを閉めようとした。
あ!ちょっと、まだ名前聞いてない!
宇治蒼汰
ま、待ってください!名前を教えてくれますか?
名前?
入間菫
入間菫いるますみれ
他にもなんか言ってた気がするけど、声が小さく、滑舌もあまりよろしくないため、聞き取れなかった。
宇治蒼汰
よしよし、これで挨拶回り終わった…
適当な紙を出して、部屋と名前を書きながら、顔を思い出す。
102号室がパンダパーカーの中川さん…
103号室が…金髪の高橋さん。
201号室…あのちょっと怖そうな東雲さん。
202号室は背の高い赤羽さん。
203号室が…なに言ってるか分かりづらい入間さんか。
宇治蒼汰
うわぁ…全員覚えるの大変だぁ…
とりあえずは顔と名前を一致させるところから始めよう。
宇治蒼汰
隣人さんと…仲良くできるといいな…

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