何を聞いても ももおんに モード。
やっぱり寂しい気持ちというか
ももりんに負けた気はするけど
ここはサナも割り切るしかない。笑
夜遅くまで勉強して疲れ切っているだーちゃんが
安心して眠れるならそれで良いねん。
まぁ、ももりん、
優しくて暖かいからな…
今にも眠りそうな妹を抱いて
ほかのメンバーを起こさないように階段を上る。
夜更かし大好きなももりんも
さすがにもう寝てるよな……
そっと部屋のドアを開ける。
お気に入りの枕と一緒に
気持ちよさそうな顔で寝ている。
わざわざ起こすなんて、やっぱり申し訳ない気持ちもあるけど
今日に限ってはサナだけじゃ拉致があかないし…
素直にサナから降りる妹。
すかさずサナの後ろに周り
ももりんから隠れるようにぎゅっと抱きついてきた。
もう、ほんまにくっつき虫さんなんやから。笑
小さい声で名前を呼びながら肩を軽くゆする。
お願い、ももりん、起きて……
呼びかけること数回、眠そうな目でサナの方を見るももりん。
流石ももりん。察しが早い。
ベッドから降り、
終始俯くだひょなと目を合わせるためにしゃがむももりん。
もうこれからの展開は分かってるだろうに
本人の言葉で伝えさせようとするのもウチら流。
意地悪なんかやなくて
そうじゃなきゃ、
サナとももりん以外の人と過ごすことになったとき
相手に気持ち、伝わらへんから。
とか偉そうなこと言っとるけど
まだまだサナらの可愛い妹でいて欲しいのが本音なんやけどな……笑
ももりんが広げた腕に収まるだひょな。
そのままぴたっと身体をくっつけると
さっきまで乱れていた呼吸も穏やかになり
すぐにウトウトとし始めた。
本当にももりんの抱っこが良かったんやね。
ちらっと見えた横顔は幸せそのものだった。
だひょなの顔を覗き込みながら
不思議そうな顔をするももりんに
さっきまでの出来事の一部始終を話した。
カイロみたいにポカポカのだひょなを部屋に連れていき
ゆっくりベッドへと下ろす。
ぐっすり眠っているだひょな。
明日、ちゃんと起きれるかな?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!