前の話
一覧へ
次の話

第1話

天使様
35
2024/01/22 11:00
黒髪の人間と
白髪の天使様
この恋は
結ばれるでしょうか…?







天使様。
そんなのいないってみんなは言うけれど
私は確かにこの目で見た
真っ白で綺麗な翼
頭の上で輝く光輪
白いさらさらの長い髪
私は天使様に一目惚れした


祖父が旅立つ少し前
窓枠に座って居たのは
儚げで、消えてしまいそうな
美しい天使様
これが、私が天使様を見た日


その日を境に私の好きな色は
桃色から白色へ変わった
色だけじゃない
寝る時に抱いていたぬいぐるみは
兎さんから天使のぬいぐるみに
お洋服は
上下で別れているものから白いワンピースに
親は私への興味が無いから
好みや服について何も言わない
周りと違うらしいけど
私は私らしくいれるから気が楽


学校は嫌い
私のことを馬鹿にする
嫌なあだ名で私のことを呼ぶ
みんな私を悪く言う
私をどうしても悪者にしたいのかな
嘘をついてまで意地悪してくる
なのに学校はなんの対応もしてくれない
先生、気づいてるのに
見て見ぬふりする
先生も、クラスの子たちも
みんな大嫌い


私には天使様さえいれば良い
天使様さえいればいいけど、
どこに居るか分からないや
…そういえば、
天使は空に居るって誰かが言ってたな
なら今、ここから落ちて、空にいる天使様に
会いにいこうかな?
もしお空に居なくても
天使は魂をお空に導いてくれるらしいから
途中で会えるかな?
来世?がもしあるなら
来世で会えるかな?
どうなるか分からないけど、
とりあえず落ちてみよう

だって、
私には、
ここに居続ける理由がないから
自由だけど誰も見てくれない家
拒絶して、馬鹿にして、笑いものにする学校
落ちない理由なんてないの
ここに居る理由がないの
だから、さようなら




高い屋上から
私は落ちていく
天使様みたいな白い翼があれば、
上手に飛べたのかな


天使、様…
やっと…また見えた
天使様、すごく焦ってる
しちゃダメだったかな?
えへへ、でも私
もう一度天使様を見れてうれしいな
「…ねぇ、天使様。
一緒におちてくれますか、?」
戸惑いながらも、にっこりと微笑んだ天使様
私は天使様に笑い返した












皆様、こんにちは
律月 雨沫です
本作品は1月18日にふと思いつき
約2日で書き上げた作品です
天使様視点、来世の話を公開するかは検討中のため
 公開するしないと断言はできません
また、本作品は
自殺の推奨や幇助、教唆等ではありません
ご理解よろしくお願いします
 最後になりますが、本作品を最後まで読んでくださりありがとうございます
ご感想等ありましたらお気軽にコメントしてください
返信するかは分かりませんが…

プリ小説オーディオドラマ