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第1話

始まり
20
2022/10/07 08:41

 エタルティーゲーム
 
 それは私たちエタル人の間で流行っているゲームである。
エタルティーゲームは簡単に言うと、4人1組のチーム同士武器や魔法を使って各ステージの中央にあるティフという柱を奪い合うゲームだ。
 エタルティーゲームをしているエタル人は「エタルティナー」と呼ばれている。
 
 エタル人は、ある条件が全て揃っている環境では生き返れると言う性質がある。その条件とは、ルカと言う今では環境汚染によって減ってしまった貴重な鉱石があるということ。
 ルカはエタル人の免疫力•回復力を向上させられる効果がある。その理由は、大昔に神が最弱と言われていたエタル人が絶滅しないよう神聖力を使いエタル人の身近なところで使われていたルカに免疫力と回復力を向上させられる効果をつけたからだと言われている。
 そのおかげでエタル人の数が増えるとともに知能や魔力、体力が上がり、最弱から最強になった。そして他の種族からは神に愛されている種族として神のように崇められている。
 
 そんなエタル人は、余裕ができると娯楽を欲した。それでできたのがエタルティーゲームだ。
 
 今ではエタルティーゲームを知らない人はいないほど人気である。また、エタルティーゲームはエタル人しかできないゲームなのでエタルティナーはエタル人の証となり、エタルティナーと言うだけで他の種族から崇められる。
 
 エタルティーゲームに憧れて上京してきたそんな私だが……
シャーリー
一緒にチームを組める人がいない!!!
 なんてこと…!エタルティーゲームをやる条件の「4人1組のチームを結成する」を全く考えずに上京してきてしまった…。
 普通の人はアプリやらコミュニケイションアプリやらを使って募集するんだろうけど私のような田舎っ子はそもそも通信機器すら持っていない……
 一体どうすれば……っ!
そこの君ー!
シャーリー
ふぇ…
 よ、呼ばれた?いや私みたいな田舎もんにはないかけてくる人なんかいないよね。こんなところに突っ立ってないでお父さんが準備してくれた家に荷物を置いて来よう。
流石に無視は傷つくなぁ……
シャーリー
……
 さっきの人の声だ…。ああいうかまってちゃんみたいな人は苦手なのよね。
シャーリー
うわっ
 いきなり誰かに肩を叩かれ、ただでさえ荷物が多くて転んでしまいそうなのに叩かれたら転んでしまう。
実際転んだのだが……。
 それはさておき、一体誰が私なんかに話しかけてきたのだろうか。
あ、ごめん強かったかな?
 顔を上げるとそこには身長165センチほどのすらっとしただんご結びのおねえさんが心配そうにこちらを見つめていた。私はエタルティーゲームができなくて気分が沈んでいるというのに…その上転ばされたとなると泣きたくなる。私は頑張って立ち上がり、砂をはらった。
えっと、ごめんね。転ばせちゃって
シャーリー
いえ大丈夫です。それより私に何かようですか?
 私は少し怒り気味に言う。
え…っと、君ってその格好からしてエタルティーゲームをしたいんだよね?良かったら私たちと一緒にやらない?ちょうど1人足りないんだ
 え、…この人も仲間を探してるの⁈しかも他2人は揃ってる…
 これはチャンス!一緒にやるしかない‼︎
シャーリー
やりたいです!!
 私は目を輝かせた。
わかった!じゃあチャット繋ご!
シャーリー
あ、えっと…私、持ってないんです……
 私はこの時田舎者であることを今までで一番後悔した。

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