🐿side
まだ少し肌寒いが、
春の陽気が顔を覗かせる今日
いつも通り勤務先の塾で授業の準備をしていた
🐿「あ、そーいや今日、、、」
ふと今日がなんの日だったかを思い出した時
バタバタバタバタバタッ
「先生先生先生先生ー!!!」
「カンテ先生ー!!!」
タイミングよく生徒のうちの1人__
あなたが元気よく、
というかうるさく塾にやってきた
🐿「あなたー、うるさいよー」
🐿「そんな叫ばなくてもここにいるからね」
内心面白がりつつ声をかけると
「あ!!カンテ先生!!」
いつもみたいに、少し顔を赤くしながら
満面の笑みで俺の目を見て、
「せんせせんせんせ!!聞いて聞いて!!」
今にも飛びついてきそうな犬みたいに興奮してる君
…多分尻尾があったら
ものすごいスピードで振ってるんだろうなㅋ
なんてことを考えながら
🐿「どした?どした?」
ってあなたの話の続きを催促する
「受験の結果がねっ!結果がねっ!」
🐿「おぉおぉおぉ、どーだった?ㅎ」
「うかったぁぁぁぁあ!!!」
🐿「おおおお!!やったじゃーん!!」
「ぃやったぁぁぁあ!!!」
全身を使って嬉しさを表現しているあなた
そんな君を見ていると、
"かわいい"という感情が膨れ上がる
それと同時に
君に抱いてはいけない想いが見え隠れする
君は知らないだろう、
僕にとって君は
生徒以上に大切な存在になってるということを
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!