第16話

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2024/04/11 07:00


 あれから何時間経ったのだろう
 目の前がくらくらしてまともに見れない

あなた
 ッは、ッフーッ 

 目の前の男はそんな私の状態を
 楽しんでいるのかウキウキな声で

???
 ふはっ w もう終わりなんですか ? 


 銃を私の頭に向け見下ろしながら
 笑っている

 こうやって苦しめられる側になったのは
 これで〝2回目〟か

 そんな事を考えながら
 眼の前の敵を見て言う

あなた
 ッは w 
 終わりなんて、ッ誰が言った w 



 こいつは気づいていないだろう
???
 あれ ? まだ痛めつけてほしいの ? 



 またボタンを押そうとしているその後ろに 

あなた
 久しぶりだな、〝ゾム〟


 ゾムがいる事を
???
 ッは !? 

 ガッ 鈍い音を立てて目の前の男が
                倒れる

 ゾムはナイフをしまい男から鍵を取り牢を開けると
 怒ったように

ゾム
 今度ご飯連れてってくれるって約束 
 まだ果たしてないで ? 

 と手錠や足枷をはずす
 男が倒れたこともあり首の輪も消えて
 呼吸が楽になる

 しばらく経ち全て外せたのか
 こちらに手を出して 「 行くで 」 
 と言う 。
 
 ゾムの手を取ろうと動いた瞬間
 とてつもない痛みが足を襲う

あなた
 ッ ~ ⁉  


 それに気づいたのかゾムは
 私の膝下、背中に手を回し持ち上げる

 いわゆる姫抱きと言うやつだ
 ゾムは私を抱き上げた瞬間驚いたように

ゾム
 え、飯食っとる ? 


 と訪ねてくる
 私は素直に 「 食べまくってるぞ 」
                と返す 

 ゾムは 確かに と言い
 扉の方へと歩いていく

 私は 「 あいつは連れて行かなくていいのか ?」
 と聞いたが 「 拘束しとるからええよ 」
 と返された

 ちらっと見てみると拘束されている彼は
 目が覚めたのか少し笑いながら
 ぼそっと何かを呟く

 何と言ったのかは分からないが
 今は疲れた

 そんな私の気持ちが分かったのかゾムは
 
ゾム
 少し寝とき 起こしたるから 

 と優しく言う 
 そんなゾムに甘えるように
 その温もりに包まれるように
 目を閉じる

あなた
 ありがとな 






 
ゾム
 …………!…………! 
ゾム
 あなたの下の名前! 


 
あなた
 ん … 

 ゾムの声で目を覚ますと
 そこは慣れ親しんだ我々国のベッドの上だった
 ふと隣を見るとそこには
 目を閉じたままのひとらんが眠っていた

 ペ神や他の奴らは私が起きたことに
 凄く安堵しており、
 私の教え子達は私のことをぎゅっと抱きしめて
 ペ神はグスッと鼻をすすって救護室を出ていき

トントン
 心配するやん… 
オスマン
 ほんとに…もう1人で行かないでや … 
グルッペン
 ………… ほんとうに済まなかったんだゾ … 


 全員しゅん…と落ち込んでおり、
 私はそんな彼らと幹部たちに
 「 すまなかったな 以後気おつける 」
 と謝ると全員が 「 そうしてや 」
 と全員に言われる

 でも、それよりも、隣りにいるひとらんだ
 ねているだけ、寝ているだけなのに

あなた
 なんで息をしていないんだ … ? 


 そんな私の一言に幹部全員が
 顔を暗くし、意を決したように言葉を発した
 オスマンの言葉は
あなた
 ッ … 

 本当と信じれなくて、信じたくなくて
 ただ、ただ、
 目の前が真っ暗になっていくことだけが分かった

 ライ/夜月徠斗さんとの交換宣伝です!!

 一言で言ってガチで神です!

 こっちの小説を見てから見たほうがいいと思います!


 どちらも神作なのでぜひ見に行ってください!

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