いつからあの目が嫌いになったのだろう
気付いたら、いつの間にか
あの目を向けられるだけで気持ち悪くなるようになった
きっと、原因は無いのだろう
いろいろなことが重なって、今の私になっている
でも、多分、
そんな出来事の中でも唯一私の心に残っているものがある
あれは… そうだ。今と同じ
戦争のときだったな
私とは──の周りは
隙がないほどの炎がメラメラと燃え盛っていて、
その周りには破壊された人間の臓物や、
破片が飛び散っている
その炎からは生臭い人間が燃える匂いがする
きっと…燃えている中にも
今まで沢山、沢山一緒に訓練してきた仲間もいるんだろう
私の目の前に居る──はその現実を見て
絶望したように、口を開けて、
じっと仲間の死体を眺めている
グラグラとーーの肩を揺らし、
大声で名前を呼ぶ 。
ーーはやっと気が付いたのか
私の顔を見る
私はそんな ーー に
「 大丈夫か … ? 」
と聞く 。
するとーーはバッと私の手を振り払い、
震えた声で
何を言っているのだろう 一瞬思考が止まった
私のことを見る彼の目は、
まるでバケモノを見るような、
怯えたようなそんな目だった
ふと周りを見ると、
そこには私が敵と戦い、
" パルヴァライズ "
粉砕魔法に巻き込んでしまった仲間の破片
兵士の破片が散らばっていた
やっとのことで理解し、彼の方に目を向けると
涙を目に溜めながら私に対して
〝 バケモノ 〟
その言葉が頭にノイズのように鳴って鳴り止まない 。
彼の顔と声はとっくのとうに忘れているというのに
その日から私はーー国を出て母国へ帰り
軍事教師になる事を決めた
この魔法を正しく使えるため 。
魔法でこれ以上こんな思いをする人をなくすため、
それでも、それでも、やっぱり
〝 戦争は嫌いだ 〟
そう思ってしまっている自分がいた 。
ついに夢主ちゃんの過去ちょびっと公開 …!!!
最後の言葉…
たくさん読んでくださっている人は分かるかな …
矛盾してるんですよね …!!!!
まぁ、その秘密については
後々公開……していきますので
これからもお楽しみに!!!
最後に宣伝 !
いつもと書き方が違うけど趣味全開のコメディです(笑)
是非読んでみてほしい…!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!