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第6話

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2024/04/02 09:05













『……』










先程、7人の男達(問題児達)とお菓子パーティを終え








今私は帰り道を歩いている所だ。












『…………、』










さっきから何かと視線を感じている。





というか、昼休みからずっと違和感を感じている。











何も触れないでいようという心とは裏腹に


身体はとても怯えきっている。








拭いきれない不安を持ちながら私は帰り道を歩いた。
















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ガチャ










『ただいま、』








誰も居ない家にポツリと言う。










そのまま部屋着に着替えて直ぐに、私は自分の部屋で







明日へ向けての資料をパソコンにまとめだした。










委員会での集まりがあり、そこで調査報告をするのだ。






……正直、その時間が苦手だ。









毎回成績優秀と言われている圧。




私に言い寄ってくる男子生徒達。










委員長なのにちゃんとした心構えが無いなんて、








と、思ってもこれは仕事なので仕方ない。












『………はあ、』











一気に襲いかかる負担と視線を感じながら、私は机に突っ伏していた。



















翌日








菊池side









今日はマイハニー♡(あなた)が用事があるとの事で居ない。








あなたちゃんが来ないとほぼやる意味無くね?













しかも、俺しか居ないから女子の行列がわんさか居る。







めんどくせー、と思いながらテキトーにあしらいながら立っていると








早速ブラックリストのジェシーが大きな笑みを浮かべてやって来た。














ジェ「あなたちゃーん!!荷物けんさーーーーー!って、、、あれ」









菊池「今日は来ねーぞ」








ジェ「まじか、意味な」








そう言った瞬間ジェシーは空いていたシャツのボタンを真顔で締め出した。








菊池「そう言った途端シャツのボタン締めんなww」





なんて都合の良い男なんだ(








田中「えーせっかく髪の毛染めたのに…」










そう言って樹がジェシーの後ろからヌルッと出てきた。







ジェ「おわっ来たァ!」








田中「あ?んだよ」








ジェ「いや、バイ菌が付くからー」








田中「は?」







2人は昨日と裏腹にお互い睨み合っていた。









菊池「え、お前ら6人共仲良いんじゃないの?」













松村「仲良くねーよ」







田中「うわ何か来た」








菊池「じゃあ昨日のお菓子パーティは何だったんだよ」












松村「全員理由は同じだろ」









田中「そりゃ村上サンいるからな」








ジェ「AHAHA!!そう!それ以外だったらなーんも関わる気無いもんね!」









菊池「お前ら下心丸出しかよwww」








松村「いや俺はあわよくばお近付きになりたいなーってだけで!!!」







田中「そーれーが下心!!!」







ジェ「そーだそーだ!!」








松村「でもお前らだってライバルだろ」







田中「るせーよ!」








こいつらはいつまで経っても子供だな(






京本「えー今日居ないんだ」






菊池「お、京もっちゃんおはよー」







京本「…………」








菊池「え、スルー?」










うっすら気付いていたけど、問題児ちゃん達は俺のマイハニーに相当惚れ込んでいるようだった。









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委員長会議











『調査によりますと、この学年では6人のギリギリ登校者、校則違反がいます。全校では8人との事で去年よりはとても減りました。』









先生「……その学年の6人って、いつもの?」








『……はい』







先生「うーん……、まー分かってたけどなー」








『厳重に注意しておきます』







先生「了解。では次の委員会__」












あの6人は先生にまで認知されているんだな。





逆に尊敬する(











朝から始まる委員長会議は、思ったよりも長く続く。






いくら朝が強い私でも退屈を感じる程だ。










気を紛らわす為に天井を見ながらぼーっとしていると








トントン











『………?』







隣の席から肩を叩かれた。











委員長の中では特に話す仲の人は居ない筈だ、






不審に思いながら振り向くと









「……村上さん……」










昨日告白してきた男子生徒が。










『え、あ、えと








まだ返事もしていないので対応に困ってしまう。








「……これ、見て











『!』







その男子生徒が指さして見せてきた紙を広げると









"後で話したい事あるからお昼一緒に食べよ"










『…………』









どういう訳かご飯を誘ってきた。









私はまた男子生徒の顔を見たが




男子生徒は微笑みかけるだけで、どうしたら良いのか分からない。











とりあえず私は







"分かりました"







と書いて渡した。











その紙を見るなり男子生徒は、少し緊張した様な顔になった。






『………?』







先生「はい。これで委員長会議を終了します。ありがとうございましたー」








『!』








パチパチパチ











そして戸惑いを抑えながら、私は教室へと戻って行った。













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