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第1話

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2023/12/18 11:37

















今日も6時にピッタリ起きて、制服の裾に腕を通し、リボンを締める。










靴下はくるぶしが隠れる程度で膝下まで。







髪の毛はいつもの通りポニーテール。








そしてキーホルダーも何も着いていないスクールバッグを手にして
















『行ってきます。』









と誰も居ない家に言う。







ここから私の1日はスタートする。































村上 あなた






真面目・成績優秀・女神級美人






彼氏いない歴=年齢

























ガラガラ









まだ誰も登校していない時間帯に教室へと入る。






机や床を拭いて、腕に風紀委員長と書かれた腕章を付ける。










毎日私たちの学校では、風紀委員が身だしなみ&荷物チェックをするため






玄関の前に机を用意し、そこに荷物を置いて検査をするのだ。














正直、そこまでしなくても良いというか

必要性を感じ無いのだが、この学校はそう甘くない。










というか逆らうと私の立場が危ういのだ。









なので検査は気を抜けない。













菊池「あ、あなたちゃーんおはよー♡」







『…おはようございます。』











この人は菊池風磨という厄介者。女遊びが酷いのに風紀委員へ入っている。






だけど成績はそこそこ良いから許されているのがまた気に入らない。












菊池「やったー!今日はあなたちゃんと検査出来るんだー♡」





『今回は冬休み前なので気を引き締めましょうね』





菊池「分かってるよー?俺、あなたちゃんが居れば何でも出来ちゃうから!」






『そうですか、だったらしばらく黙ってて貰えますか?』





菊池「はーい♡」











そして、8時を迎えた。






大体の生徒はこの時間帯に来る。

菊池風磨に無理やり腕章を付けさせ、チェックリストを手にして待ち構える。









検査をしているとたまに、校則を破る人もいる。











菊池「あ、君ピアス開けてんねー?」






「え、いや開けてないっすよ」






菊池「いやバレてんだよねー!先コウにバレたら殺されるかもよ?」






「はぁ……」








『…あの、お願いします。もう付けて来なければそれで良いので。』







「あ、はい///すみませんでした!」








そう言うと男子生徒は潔く謝ってくれた。










菊池「……俺何か可哀想」






『態度の問題ですよ。あと印象。』






菊池「絶対違うね!多分あなたちゃんが可愛いからねー♡」







『いや、人は9割が第一印象から入るんですよ。面接の時も入学式の時も如何に清潔で居られるかであって、容姿も少し入るかもしれないですが印象が……』







菊池「あ、あ、分かったから!もーいーよ!」







『そうですか。』











そして登校締め切り時刻5分前。




ここが1番大変な時間帯だ。










菊池「あ、来たよ」






『はぁ……またギリギリ、』











ドタドタドタ











田中「おはよ、村上サン」








馴れ馴れしく挨拶してきたこの男は田中樹。



風紀委員会の中でもブラックリストに入る要注意人物。






何度言っても治らない身だしなみと生活態度で、私たちはいつも悩まされている。








そして田中樹の背後にいる5人もブラックリストに入っている。










『今日は全員お揃いで』







田中「うわ、ホントだ、」








後ろをバッと振り返った田中樹は、残念そうに机に寄りかかった。







その横をスっとどかして前に来たルイス・ジェシー







ジェ「おはよーあなたちゃーん!」







『ボタン空いているので減点ですね。閉めて下さい』







ジェ「じゃああなたちゃん閉めてよ」






『嫌です』






菊池「俺が閉めたげる!」






ジェ「だったらいーや」







菊池「何だよ釣れないな〜」











そしてルイス・ジェシーは、渋々と子犬のような顔をして教室へと向かって行った。










京本「あなたさん、今日は学校に関係ない物持ってきちゃった」






『確認します』









自ら申告するとは潔良いな、と思いカバンを開くと








『これは……』










中を見ると大量の手紙が入っていた。








京本「あ、それは色んな女の子達からのラブレター!ごめんね?見苦しいものを!嫉妬しちゃうね?」








ニヤニヤしながらこちらを伺って来て気味が悪いので、菊池風磨を使って教室へ行かせた。









高地「おはよう!村上さん!いつもあいつらがごめんね?」







『いえ、もう慣れているので。貴方は髪の毛を黒にしましょう』







高地「はーい」








潔く承諾しているこの男も、返事が良いだけの校則違反常習犯。








ニコニコしながら高地優吾は去っていった。









森本「おはよー!あなたちゃーん!」







『おはようございます』







菊池「うわ、またコイツズボン短くしてるよ」







森本「良いじゃーん!?カッコイイのにぃ」







『これのどこが……?』








捲れたズボンはまるで小学生の様な格好なので、

どこが格好良いのか疑問だった。











菊池「ブッ笑笑笑」







森本「………………あなたちゃんひどいぃ!泣」










そう言って半泣き状態で掛け走っていった。











松村「やっほー村上ちゃん」






『ピアスまた増やしたので減点です。』






菊池「うわ、ホントだ」






松村「え?ココまで見てるってエッチぃ〜」








首元を擦りながらニヤニヤする松村北斗も気味が悪いので、強制的に教室へ行かせた。





























菊池「やっっっと終わった〜〜!!!!」







『お疲れ様です。今日1日頑張りましょう』







菊池「そんな事言われたら俺惚れちゃうよ??」








『気持ち悪いので遠慮させて頂きます。』








菊池「相変わらず酷いね〜」





菊池「タメ口いつからOKなの?」








『死ぬまで』







菊池「つら」
















毎回、私たちはこうして学校生活を始めている。





























今回長い気がします😚









また新しい小説を出しました!!






他の小説の更新も衰えず頑張るので応援よろしくお願いします😊















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