Strongest寮
一方、サナとジョングクは武器の情報データが全て入ったUSBメモリの存在を知った。
部長のデスクに保管されているUSB。
部長が席を離れたとしても、他の人間がいるわけで。
なかなか奪うチャンスが訪れない。
サナは急に立ち上がり、部長の元へと歩み寄った。
サナが部長のもとを離れた時、ジョングクと目が合った。
サナはかすかに頷き、コーヒーを入れに行った。
サナの作戦を理解したジョングクは、さっそく行動にうつした。
部長はデスクの鍵付きの引き出しに手を伸ばし、参考資料を取り出す。
その中に、ケースに入ったUSBがあることをジョングクは見逃さなかった。
部長が引き出しを閉めようとした瞬間。
サナが持ってきたコーヒーを部長のデスクに少しこぼした。
サナは急いでデスクを綺麗にふく。
部長がデスクの上にあった書類等をどかしている間に、ジョングクはUSBを偽のものにすり替えた。
サナがコーヒーをこぼした瞬間に、サナがジョングクに渡したのだ。
ジョングクのすり替え技も素人には絶対と言っていいほど気付かれないだろう。
彼らの実力は本物。
プロのスパイとして圧倒的な技術を証明した。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!