北「＿＿最後に…あなたちゃん、こっちおいで」


『はい！！』


ミーティングも終盤になったところで、北さんに隣にくるよう手招きされる。



北「今日、マネの体験入部で2年のあなたちゃんも参加するからよろしゅうな」

『よろしくお願いします！』


深々とお辞儀をして顔をあげると、部員の皆さんからよろしくなーという発言と共に拍手をされる。


周りを軽く見渡してみると、熱い視線を感じた。
視線の先を見ると、侑くんが片手でグッドサインをしてニッコニコで見ていた。

隣の治くんも見ると両手でグッドサインをしていた。


…やめて！！恥ずかしい！！笑


けどちょっと緊張が解れた気がする。…ありがたいかも、




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ミーティング後すぐ監督とコーチがやって来て、
部員に今日の練習メニューを伝えていた。

それが終わると私がいる方に来てくれて、軽く自己紹介を交わした。



黒須「大見コーチに練習見させとくから、俺とマネの流れ簡単にやってみよか」


『お願いします！！』



黒須監督の後に続いて歩き、
バレー部の備品の説明や場所、ドリンクの作り方や洗濯する場所や方法など沢山教えてもらった。

メモをとるのに必死で頭がパンクする〜！！


大学生の時だって下から数えた方早いぐらい頭悪かったのに〜！！！


でも新しいこと覚えるのってワクワクする！
しっかりマネージャー業務できるかなあ、、



侑side


侑「なあサム、あれ見て」

治「クロカンとあなたやんな」

侑「親子みたいやない？笑」

治「あなたがちいちゃいから余計にな」


体育館の隅っこを、クロカンの後ろをちょこちょこ必死着いてって、頑張ってメモとってるあなたちゃんが目につく。

いきなりマネージャー候補にしてもうて、
ちょっと罪悪感あるけど、一生懸命キラキラな目でやっとる姿見てちょっと安心した。

イヤイヤやっとるんちゃうかな〜思たけどよかったわ。


にしても小動物みたいでかわええなあ…


こくこく頷いたり背伸びしたりしてるとこが特に。


なんか、こう、…


食いたい！！！


なんで？！！？！！


自分でも分からんわ！！！



なんやっけ、、きゅーと、、キュートあぐ、、

あああ前になんかで見たけど忘れてもーた！！




治「何を食べたいん？」

侑「は？！？俺声に出とった？！」

治「今食いたいってボソッと言いよったやんか」

侑「気、気の所為やろ！！食い意地張っとるお前とちゃうわ」


治「あなたって小動物みたいよな、食べてしまいたい思うわ」


侑「はァ〜〜？！！？！」


なんやこいつ！！同じDNAとはいえ考えてること同じすぎて気持ち悪いわ！！！


治「言っとくけど、俺が先に目つけた獲物やで」

侑「なんやそれ！どっちが先とかないわ！」


クソサムもあなたちゃんのこと気に入っとるな…
転校してきて初っ端にお互い目つけてるんやから、どっちが早いとかないやろ！！



治「あなたちゃんほんま可愛ええな〜」

侑「別うちの学校に他に可愛い子いるんちゃう？？サム好みの」

治「いや、俺はあなたちゃんの可愛さに惚れたねん」



惚れたやと？！！？

もうこれ好きって言ってるもーてるやん！！

はああーー？？！
ほんま嫌やわライバルが片割れなんぞ、、



侑「…サム負けへんからな」

治「…俺もや」







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練習試合が終わり一先ず休憩の時間になり、
皆一斉に体育館の隅に向かってくる。


黒須監督に言われた通り、向かってくる皆にすかさずスポドリとタオルを渡していく。

これでいいのかな…と監督見て確認すると、グッドサインをしていて、口パクで「OK」と言っているように見える。

…バッチリってことだよね！！よし！



全員に渡し終えると、
アランさんと北さんに話しかけられた。


アラン「おーおー、すっかりマネージャーやなあなたちゃん」

北「せやな、無駄のない働きでええ感じやんか」


『えぇえいやぁあ、そんなに褒めないでくださいい』


主将と3年生に褒められてしまったら調子乗っちゃうってええ

とは言いつつ、今私はかなりご満悦な顔をしていると思う。



アラン「今日はあの双子喧嘩せえへんな、あなたちゃんがおるからか？」

『いつも喧嘩してるんですか？』

アラン「もーほぼ毎日や！北が叱責すれば解決やけどなあ」

『わあ、なんか想像つきます…笑』


必然と昼休みのことを思い出す。


北「あなたちゃんがマネージャーやってくれるんなら、俺が叱ることは減りそうやな」

そう言って口角が僅かに上がる北さん。



アラン「大助かりやな！」


わー、まじでアランさんかっこよぉ、、

この体格ほんとにいい…

てかその首元にゴールドチェーンつけてて欲しい、休日とかは、まじで



アラン「な、なんやそんなじぃっと見て！！」


『アランさん、普段どんな服装するんですか、やっぱゴールドチェーンですか』


アラン「ゴールドチェーン？！？ネックレスのことやんな？！」


『そです！！』

アラン「んーーあんませえへんなぁ、首凝るし」


『そ、そうなんですね…』

アラン「えっなんで落ち込むねん！！？」


鋭いツッコミが入る。


『アランさん絶対似合う〜と思って、、』


アラン「…そこまで言われるんなら興味出てきたな…」


北「ええんちゃうか、更に厳つくなりそうやけどな」

アラン「更にて！！」