教室の後ろのドアがガラガラと開く。


治「お、あなたおる。1組やったんかあ」

『あ、！』

治くんだ！！
たーすけてくれえ、、この侑と言う奴がうるさくてやっしゃね、、

治くんがこちらに近づいてくる。


侑「サム、今日はお前と飯食わへんで！」

サム？？SAM？


治「あー、俺もお前にそう言おうと思ってたとこや」

『えっ2人とも知り合いなの？？』


2人は顔を見合わせ、ぷはっと笑い出す。

なになに、なんかおかしいこと言った？！


…あれ、


そういえば朝侑くん見た時誰かに似てるなあって思ったんだよね…
もしかして、、！！


治「侑とは兄弟やねん、双子」

やっぱり！そうなのか！！


侑「そおそお、ええ、気づかなかったん？てかサムとあなた、仲良いん？」


治「今朝一緒に登校したねん」


ふふんと謎に威張る治くん。


侑「ほぉーーん…」

治「そーいうことや。あなた、メシ一緒に食おか」

侑「はぁ！？どーいうことや！！」


ギャーギャー騒ぐ侑くん。
高校生って若いなあ、、うんうん…


治「あなた大変やなあ、ツムの隣の席とか。てかツムええんか？女子隣になったけど」


侑「ふん！ええねん、あなたはおもろいやつやからな、てか俺があなたとメシ食うんや！！」


ええええ…私はどうすれば…
てか女の子の視線がさっきより倍で痛いような気がしますが、！？！


『ちょ、なら、3人で食べようよ！！それで解決！』

早くこの視線とか陰口みたいなのから逃れたい、、


治「邪魔なやつおるけどええか」

侑「こっちのセリフやサム！！ほらあなた、サムより先に屋上いくで！！」


侑くんはそう言うと、私の手首を掴み小走りで教室を出る。

その後ろをすぐ治くんが追ってきていた。


『わっ！！ちょ腕引っ張らないでよ！』

侑「手首ほっそ！折れたらドンマイやな〜」

『折るな！！』





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屋上


…は、行けないようになっていたため、
屋上に続く階段のところに座り、ご飯を食べ始める。

侑くんは購買のパン、
治くんはおにぎりを食べている。


治「あなたは部活なに入りたいとかあるん？」

『んーー、そうだなぁ…まだ全然決めてないな』


来る途中の飛行機で吹奏楽が強いって書いてあったな、元々吹奏楽は6年ぐらい続けてたけども…

ゆるゆるなところだったし、
強豪校の練習についていける気がしない…


『2人はなんの部活やってるの？？』


侑・治「「バレー」」


侑「球使う方やで？」

『分かってるわ！！』


バレーかぁ、全然縁がなかったスポーツだなぁ。
私の母がやってたぐらい。


侑「宮城は牛島若利っちゅー、ユースにも選ばれるすげー上手い奴がおるなあ、知らんか？？」

『んーー…知らないなあ』


侑くんはそうかぁ、そうよな…としゅんとしている。
バレーが余程好きなのだろうか？バレーへの熱量がひしひしと伝わってくる。


『バレー好きなんだね！』

侑「もちろんや！！まあ最近雑用多くて練習量減ったんやけどなあ」


満面の笑みで答えて、直ぐにズーンと落ち込む侑くん。コロコロと表情が変わるのが可愛い、、


治「うちはマネージャーおらんからな。まぁ、マネージャーなれるような奴がおらんっちゅーのが正解か」


侑「せや、騒ぐようなやつばっかやし、そんなやつおったら肝心なプレーに支障が出てまう」


なんだか大変なんだなあ…
運動部の経験はないから分からないけども。


治「…てか、あなたがマネージャーやればええんちゃう？」