第70話

70.セットで
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2024/04/13 09:54
康二side
ラウール
今解熱剤の他に睡眠導入剤あるけど…いれる?
向井康二
せやな
向井康二
そのままプラスでつけといてくれん?
ラウール
うん
ラウール
全開じゃなくていいよね
向井康二
おん
あなた
お兄ちゃん…
目黒蓮
どうした?
目黒蓮
どっか痛い?
あなた
頭痛い…けどそれじゃない、
向井康二
頭痛薬は後でもええかな
あなた
ごめんねって言いたかった…
ラウール
謝る必要なんてないよ
ラウール
何回も言ってるでしょ?
あなた
うん…でも、
目黒蓮
でもはない
目黒蓮
これからはありがとうね?
あなた
ありがと…
目黒蓮
はい。よくできました
向井康二
眠くなってこん?
あなた
眠い、
向井康二
じゃあそのまま寝るとええよ
向井康二
起きた頃には熱も下がっとる
あなた
うん
向井康二
おやすみ、あなたの下の名前
俺がそう言った頃にはもう眠りについていたあなたの下の名前
呼吸はまだ少し荒くて苦しそうやった
ラウール
解熱剤が効くまで様子見だね
目黒蓮
悪い、俺これから会議入ってんだ
向井康二
ええよ
向井康二
あなたの下の名前は俺が見とくわ
目黒蓮
ありがとな
向井康二
ラウも寝てき?
向井康二
昨日当直やったんやろ?
ラウール
うん
ラウール
じゃあ僕は寝てくるね
向井康二
おう
あなたの下の名前〜…一回検査したほうがええ?

と、あなたの下の名前に聞いてもどうしようもないことを心の中で問いかける

あなたの下の名前はそれに応えるように寝返りをうった

いや、どこまで検査嫌いやねん
岩本照
康二ー
向井康二
照にぃやん!
向井康二
どないしたん?
岩本照
あなたの下の名前が熱出したって聞いて
向井康二
せやねん
向井康二
39.1度でまだ上がるかもしれんの
岩本照
可哀想だな…こればっかりは仕方のないことなんだけど
向井康二
あの事件があったせいで治療一回しかできとらんしな
岩本照
そもそもあれが効くってわけではねぇけどな
向井康二
症状緩和ってだけやしな、
岩本照
意味のない治療とは思われたくねぇけど…
コンコンッ
看護師
岩本先生
看護師
315号室の○○さん投薬の時間です
岩本照
分かった
岩本照
すぐ行く
岩本照
悪い、あなたの下の名前のことよろしくな
向井康二
任せや
照にぃも大変やなぁ
向井康二
あなたの下の名前〜俺暇になってもうたわ
俺はベッドの横の椅子に腰掛けあなたの下の名前の頭を撫でていた

手のひらにはあなたの下の名前の熱が伝わってきてよっぽど熱が高いことがわかる
向井康二
ふぁ……ねむっ…
昨日ちゃんと寝たはずなんやけどな…
てか今勤務中だし
絶対寝ん!
プルルルップルルルッ
向井康二
もぉ!びっくりしたやんけ!
一気に眠気覚めたわ…
阿部亮平
『康二!今からヘリ出動!』
阿部亮平
『負傷者は4人』
阿部亮平
『車と人の人身事故』
向井康二
『分かった』
向井康二
『スクラブ着替えてすぐ行くわ』
阿部亮平
『おっけー』
せや、俺今日ヘリ担やった…
あなたの下の名前のところに誰か入れとかんとな…
また前みたいになったらあかんし



ナースコールで誰か呼ぼ
向井康二
『さっくん?』
佐久間大介
『なにー?』
向井康二
『あなたの下の名前のところおってくれへん?』
佐久間大介
『りょーかい!ふっかも連れてくね〜』
さっくんを呼んだからもれなくふっかさんもついてきた

騒がしさであなたの下の名前起きへんとええけど…
まぁ俺が言えることでもないけどな?

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