僕が君と愛を紡ぐことを、許されるのなら
「あの、こ、こちらこそお願いします」
初めて二人で笑いあった日、
「あ、こんにちは」
「こんにちは」
初めて普通に挨拶が出来た日、
「あの！」
「はい！」
「デートに行きませんか！」
「っ……はい！」
初めてデートに誘った日、
「暑いねとけちゃうね」
「ほんとねアイスでも買おうか」
一緒にいることに慣れてきて心地よさを感じるようになった日、
「っ……わからずや！」
「待てって、おい、」
初めて喧嘩した日、
「ね、」
「なに？」
「…会いたい」
初めてわがままを言ってくれた日、
初めてわがままを言った日、
初めて触れて初めて手を繋いで初めて怒って泣いて、君が初めてだった
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第3話 愛を教えてくれた人は。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました！