第2話

⒉ 地 獄 の 始 ま り
230
2024/03/27 15:00



相変わらず綺麗な洗面所に目を奪われてしまう



🤍💭 凄いなぁ…有難い。


…と思いながら洗面所を見てみると、1人の女の子がいた。



マネージャーさんかな?と思いつつ会釈をする。


人いるし、トイレん中でメイク直ししよ~とか思いつつ、洗面所を通り過ぎる



「 あなたの下の名前さんですよね? 」

急に声をかけられびっくりする私をみて暖かい笑顔で話を続ける

「 驚かせてしまいすみません、私WEST.の新メンバーとなりました、田中 璃由りゆと申します。」

えっ……えぇっ?

あなたの下の名前「 わ、…そうなんですか!!?
  挨拶遅れました、桜庭あなたの下の名前と申します。お願いします! 」

璃由「 ああ、はい。よろしくお願いします。」

璃由「 これが本題ではなく…話したいことがあるのですが。」
あなたの下の名前「 はい……?なんでしょう? 」

璃由「 簡単に話すと、WEST.を抜けて頂きたい。 」

あなたの下の名前「 …それは…なんででしょうか? 」

璃由「 この事務所にあんたは要らない。目障り。」
璃由「 歌も、ダンスもそんな上手ではないくせに、ビジュアルだけで乗り越えようなんて… 」
あなたの下の名前「 …貴方がそう思うのは仕方ない。でも私にはファンの皆様が……! 」
璃由「 ファン?笑
  あんだけあんたのことを叩いてきたのがファン? 」
あなたの下の名前「 それは昔の話、今はファンなんです。」
あなたの下の名前「 …辞める気はありません。 」
璃由「 まぁ、今の貴方は辞める気はなくても…未来のあなたは…どうでしょう?笑 」
璃由「 それでは。メンバーの皆様も来てるだろうし… 」

ドンッ、

私の身体は地面と一体化した。蹴られたんだ。

璃由「 ファンレター、批判だらけでしょ?
  それが今のファンの状況よ。 」
「あんたに不満がある。」
「あんたが辞めればいいのに。」
「あんたなんか」
「さっさとしねば?笑」

璃由「 …じゃ。 」
璃由「 これから、よろしくね?笑 」

腹を中心に…胸、足と数回蹴られた。

アザがもう出来ている。相当の力で蹴ったんだろう…

もう、痛いなどの感覚は無い。

はやく戻らんと。

ちこく、する。

…立ち上がり、重い体を無理やり動かす。

…あかん、痛み感じてきた
…じんじんなんかじゃない。なんて表せばええんやろ。

…わかんない…笑

心配させんよう…ちょっと隠さな。


数分後


指定時間の5分前、あなたの下の名前は手洗い場から出た。


周りから「おはようございます」と声がかかる


周りにバレないほど歩けてるし、アザも見えない。


私は笑顔で「おはようございます」と挨拶を返す


ガチャ。


楽屋に入ると…


まさに地獄といっても過言では無い風景だった。

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