相手のスピーカーから重い音が鳴る
すると2階から飴村さんとMAD TRIGGER CREWのリーダー、碧棺左馬刻さんが降りてきた
おそらく入間さんが手配してくれたのだろう
3人はマイクを起動した
それと同時に私もマイクを起動させる
すると私の背後には天使の羽を大きく型どったスピーカが出現する
立てこもり犯が攻撃を仕掛けてくる
ラップの練度が低いとはいえ、あれだけの違法マイクであればどんな言葉でも
大ダメージになる
言葉を紡ぎ終え、攻撃がこちらに響いてくる
背後の人質達を私達4人のマイクで庇った
すると後ろから扉の開く音がした
そこには入間さんとMAD TRIGGER CREWの毒島メイソン理鶯さんがいた
人質の方たちは全員避難が終わったようで、会場内には私達しかいなかった
戦うならば9対1だ、いくら違法マイクだとしても負けることはないだろう
でもイケブクロにMAD TRIGGER CREWが揃ってるとは思いもしなかった なにか用事があったのだろう
前にいる3人に目を向ける
彼らのマイクから発せられる音から、私は目を離せなかった
違法マイクとは全く違った、強くて、凛々しくて、綺麗な音色。
一瞬にして倒れた立てこもり犯と山田さん達がなにか話しているようだったが
遠くにいたため私達には聞こえなかった
立てこもり犯は無事に逮捕となった
ほんの少し前、初めて握ったヒプノシスマイクにも慣れたものだ
スピーカーとマイクがすごく私好みで、気に入っている
精神力が影響するとか聞いたことがあるから、私が好きな感じになったのかな
確かに、ヨコハマは普段から少々治安が悪い街だとはいえ
最近揉め事や喧嘩が多いように見える
普段同年代に近い男の子たちと喋らないから、こうやって交流ができて嬉しい
それから少しお互い話をして、それぞれのディビジョンに帰った
なにか視線を感じ、後ろを振り返り、見上げるとそこには
山田さんが言っていた特徴に似ていると思いまた視線を向けるとそこには
誰もいなかった
後にこの予感は、的中することになった
To Be Continued、、、
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。