しるばーなside
🚪ガチャッ
わしは物心がついた時から殺しの仕事をしていた
もちろん親も…ていうか家族とか親戚みんな
殺し屋の家系だから当たり前なんだけど
殺し屋
依頼を受けて対象人物を殺すことで報酬を得る仕事
中でもわしの所は、どんな依頼でも引き受けることで
有名な殺し屋の家系だった
どんな依頼でもって、どういう意味かって?
殺す対象が自分の家族だとしても依頼を受けます…って
言ったら分かりやすいかな?
わしだって、家族とか親戚を殺したことは何回もある
特にわしは殺しの才能があったらしくて、小さい頃から
仕事の依頼は絶えなかった
仕事の量で言えば、父さんと母さんに勝ってたと思う
でも父さんと母さんは優しかったから…それでわしを
妬んだりはしなかった
むしろ、「お前は立派な僕達の息子だ」って仕事から
帰ってきたら毎日褒められるくらい
普通の家とわしの家は少し違ってたかもしれないけど
それでも、すっごく幸せだった
この生活が続けばいいなって…そう思ってたのに
神様って気まぐれだよね
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!