広場で戦闘を繰り広げているスピナーとマグネも来ていなかった。
ガサガサッ___
茂みがゴソッと動いたかと思うと、途中で合流したトガちゃんとトゥワイスが出てきた。
「そんなことより聞いてください!お友達ができたのと、気になる男の子がいたのです!!」
黄檗色の目をキラキラさせて話すトガちゃんに、荼毘は呆れた目線を投げかけていた。
ズドオオォォォンッ!!!!
コンプレスを押し潰すように飛び込んできたのは、轟くん、緑谷くん、障子くんの三人。
ブオオオオオォォォっ!!!
勢いよく広がった蒼炎が彼らを散らした。
トガちゃんとトゥワイスが応戦して膠着状態となった隙に、自らを格納していたコンプレスがビー玉から飛び出す。
右ポケットに手を突っ込んだコンプレスの顔が見る見るうちに青ざめていく。
_____ゾアァッ!
黒く靄がかったワープが背後に出現した。
コンプレスが仮面を脱いでベロリと舌を出す。
すると、そこには障子くんに奪還されたハズの爆豪くんと常闇くんが入ったビー玉があった。
ビィィィィィッ!!!!
身を潜めていた青山がレーザーを放ち、コンプレスの仮面に直撃する。
口から零れた二人のビー玉が宙を彷徨った。
ガシッ
爆豪くんの入ったビー玉をキャッチしたのは、ワープに吸い込まれながらも手を伸ばした荼毘だった。
パチンッ
荼毘に首を掴まれた爆豪くんの目は、複雑な感情が入り交じったように濁っている。
ごめん、ね。
赦さなくてもいいよ。
だから…_______。
次はこちらです!!
新年早々地震やら飛行機爆発やら物騒ですね…皆様ご無事でしたか?
作者「伏線の部分を見返してたらとんでもない間違いをしてたので修正しました。お騒がせしました…」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。