思わず呼び止めた私に、驚いたように彼が振り返った。
暇くんはしばらく驚いた表情のまま固まったあと…
と呟いた。
良かった…と安堵の息を零しつつ、私も荷物を片付ける。
生徒会予算案の残りは、家で仕上げないと…!
そんな事を考えて、片付けを終えてはちらっと彼に目を向ける。
暇くんは携帯を眺めつつも私の事を待っていてくれたみたい。
そういうところが、優しくて好きなんだよね……
…って、待たせてる場合じゃない。
鞄を肩にかけ、急いで彼の元へ駆け寄る。
暇くんが携帯から私に目を向けて、自然と目が合う。
思わずドキドキしては慌てて目を逸らした。
不自然に思われるかな、と思ったものの彼はあまり気にしていない様子だったから安心……
彼の言葉に頷き、2人で教室をあとにした。
ー廊下ー
廊下を歩いていると、ふとそんなことを言われた。
男子と話すのはあまり得意ではないし、よく話す男子に対してしか外したことはない。
こさめくんやみことくんは去年たくさん話して慣れてるんだけど…
暇くんはそういうわけではなくなんとも言えない。
私が答えに詰まっていると…
そう言った暇くんからの提案を断れるわけもなく…
軽く頷くと、彼は少し嬉しそうに微笑んだ。
Next …
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!