家の前でマイキーとドラケンが喋っていたけれど、中断してエマを呼んでくれた。
エマは、珍しくポニテをしている。
ドラケンがピクッと反応する。
わっかりやす笑
再びドラケンがピクッと反応する。
wwwwwwwwwwww
私はエマにぐいっと引っ張られる。
〜数分後〜
「かわいい」とか簡単に言っちゃだめだよ、マイキーw
でも
ギュッとマイキーに抱きつく。
あったかいんだよね、これが。
マイキーの体温と優しさに包まれて、とても落ち着く。
私は佐野家を離れて、闇の中に足を踏み出す。
怖いほどの空気の冷えが私の体をこわばらせた。
平然を装って「灰谷家」まで歩き続ける。
プルルルル…
自分でも驚くほど肩がはねたのがわかる。
出ない。大丈夫。いつかは終わる。
プルルルル…
暗闇と着信音で、私の恐怖はどんどん強くなっていく。
プルルルル…
プルルルル…
プルルルル…
気のせいか、着信音がどんどん大きくなっている気さえする。
もう、いいよ…
プルルルル…
プルルルル…
え…
な、なんで…
私、応答押してないよね…
なんでこいつ、話しはじめてるの…?
でも、出てしまったものは仕方ないと思い、応答する。
ゾワッと背筋が凍る。
いつもはこんなこと思わないけれど、お兄ちゃんに側にいてほしい…。
私の声は、おそらく通話越しでもわかるほど震えている。
ブチッ
ツーツーツーツー…
全身から血の気が引き、恐怖で体が動かない。
そっと振り向くと…
そのまま、私は意識を失った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。