第14話

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2023/07/23 15:18
カムバ期間が無事終わり、チョンロの家に集まり簡単な打ち上げをしていた。マクヒョンが無理に弟たちに飲まされすぎてもうぐっすりとチョンロの高そうな皮のソファに寝っ転がって寝息を立てている。チソンは逆にヒョンたちに飲まされすぎて今はジェノの頬に永遠とキスをしている。












ジェノ
ジェノ
チョンロ、しっかり撮ってる?これ
チョンロ
チョンロ
撮ってる撮ってる
チソン
チソン
ひょーん…ぼく、がんばりましたぁ
ジェノ
ジェノ
わかったからキスすんなって
チソン
チソン
ひょんつめたぃ…










チョンロはキス魔になったチソンを酔いが覚めた後恥ずかしくさせるためにスマホを向けている。ジェノは嫌がりながらもチソンの腰を優しく抱き寄せているので、実際はキスして欲しいのだろう。









ジェミン
ジェミン
ヘチャン、もうそれくらいにしなよ
ヘチャン
ヘチャン
うる、さい
ジェミン
ジェミン
顔真っ赤だよ









そう言って覗き込んできたジェミンを無視しながらガラスに入っているお酒を口の中へと注ぎ込んだ。チョンロはお酒に強いと言うこともあってチョンロほど強い人でないと毎回こうやってマーク、チソン、俺はでろでろに酔ってしまう。








ジェノ
ジェノ
もうお開きにしたほうがいいかもね
ジェミン
ジェミン
だね
チョンロ
チョンロ
あっ!いいこと思いついた!











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目が覚めると真っ白な天井が視界に入った。体を起こせば頭がガンガンと音がするほど痛い。昨日打ち上げをして…たくさん飲んで…










どうやってここまできた?もしかしてファンの家とか?流石にそれはないよな

















もう一度寝っ転がり、さっきとは反対方向を向くと俺の大好きな人が寝ていた。思わず体を起こし、ベッドが意外と小さくてベッドから落ちてしまった。













(なまえ)
あなた
んぅ、?
ヘチャン
ヘチャン
え、…あなた、?な、なんで…
(なまえ)
あなた
…昨日のこと覚えてないんですか?
ヘチャン
ヘチャン
お、おれなんか変なことした…?








俺が床に落ちた衝動で起きたあなたは、目を擦りながら記憶の有無を聞いてきた。打ち上げ辺りで終わった俺の記憶にあなたは一切登場してきていない。彼女に質問をし返せば、顔を赤らめて下を向いてしまったので本当に何かしてしまったのかもしれない。















ヘチャン
ヘチャン
何かしちゃったならごめん…迷惑かけちゃったよね
(なまえ)
あなた
いや…か、可愛かったです。
ヘチャン
ヘチャン
…かわいい?










昔イリチルヒョンとお酒を飲んだ時確かにかわいいと言われたが好きな人に言われるほどとはどれくらい俺は可愛くなっているんだろう。と言うか、かわいいってなんだ?一体昨日の俺は何をしたんだ?











ヘチャン
ヘチャン
ちなみに何したか言ってもらうことってできる…?











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- あなたside -





唐突に家にやってきたヘチャンのメンバー。どうやら打ち上げで酔いすぎたようで家に一人で居させるのも危ないから面倒を見て欲しいと家へとやってきた。住所は、ヘチャンから聞いたら言ってくれたそうだ。












ソファに座らせ、水をコップに注ぐ。いつも元気なヘチャンとは思えないほど静かに座っている。でもどこか雰囲気が柔らかくなった気もする。












(なまえ)
あなた
これ水です。飲めますか?
ヘチャン
ヘチャン
…ふふ、あなただぁ









コップを机に置き隣に座るといきなり顔を緩ませ私へと抱きついてきた。重すぎる体に潰れそうになりながら抵抗を試みようとするも男性だから全く敵わない。それすら知らないヘチャンは、私の胸に頭をぐりぐりと押し付けている。








ヘチャン
ヘチャン
あなた…すき、だいすき…かわいぃ…
(なまえ)
あなた
へ、ヘチャンさん…!離れてください!








そんな言葉も聞こえていないのかずっと私の胸に頭を押し付け、好き、可愛いと永遠と言っている。次第に幼稚園児みたいに見えてきたヘチャンの頭を撫でる。カムバ期間があったからか染めた色が抜け始めている髪はパサついていた。









ヘチャン
ヘチャン
あなた…すきぃ、だいすき…
(なまえ)
あなた
…簡単に好きとか言わないでください。
ヘチャン
ヘチャン
あなたのこと本気で好きなのに?











今まで柔らかく溶けた声をしていたヘチャンは私の目を見つめ手首を掴んできた。心臓の鼓動がうるさい。好きと簡単に言うヘチャンはおそらく私のことが好きじゃない。ヘチャンは優しいから他の子にもやるんだ。私を好きだと言うのもキープするためだ。込み上げてきた涙を止めるほど今私は強くない。







ヘチャン
ヘチャン
…なんで、なくのぉ…!
(なまえ)
あなた
ぇ、?…ってきゃっ!










私の頬にキスをしたかと思った瞬間お姫様抱っこをしてきたヘチャンは私を寝室へと連れて行った。私に布団をかけた後寒いと言って入ってきた彼に抱きしめられながら。彼の染みついた香水の匂いに溺れながら目を瞑った。





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