第4話

散策
43
2023/09/03 14:21
あなたside

太『え、俺ら詰んだ?笑』
晴『笑い事じゃないでしょ。』
「それな、」

誰がどう見たって詰んでるに決まってるでしょ。
出口なくなるとか明らかにやばいじゃん。
太我明るすぎ……

達『出られそうな場所探すか。』
晴『そうだね、その方がいいかも。』
達『崩れてるかもしれんから慎重にな。』

達也くんの後ろをついていく。
それにしても……この病院広いなぁ、
迷子にならないといいんだけどね。

2階は病室ばっかりみたいでベッドが並んでる。
無機質で殆ど同じような感じの部屋ばっかりが何個も何個もあって、分からなくなりそう。

達『ん、ベッドとか意外と綺麗そうやな。』
晴『なんかあったらここ来よう。』
達『そやな、最悪ここで寝れるしな。』
太『えー、俺嫌なんだけど。』

まぁ、太我の気持ちも分からなくはない。
過去に色々あった病院のベッドはちょっと嫌だよね。

達『あ、じゃあ太我だけ床で寝てもらって。』
太『やだよ、なんでよ。』

何処からか、声が聞こえる。
微かにしか聞こえないけど、なんか話しかけられてる気がしてすごい不気味だし怖い。
私だけなのかな、

晴『なんか聞こえない、?』
太『確かに……聞こえるかも。』
「私も、」

"助けて、"
そうはっきり聞こえた。

太『3階行ってみない?』
達『そやな、3階にもなんかあるかもしれんし。』

疲れてきた足を引きずって階段を上る。
あー、しんどいよ。

3階には手術室しかないらしい。
スタスタと前を歩く達也くんの後を追う。
ほんとに達也くん強いよね、
怖くないのかな。

手術室に入ると何処からか視線を感じる。
なに、怖い……

太『なんか、見られてね?』
晴『だよね。』
達『色んな所から見られとるな、これ。』

そんな話をしていたら突然……

窓ガラスが音を立てて割れた。

「いやぁぁっ!?」
太『うわぁっ!』
晴『ひっ……達也くん怪我してない、?』
達『俺は大丈夫やで。お前らは?』

飛び散ったガラスは達也くんの足元に散乱していた。

晴『俺らは大丈夫。てかここやばいって!』
達『とりあえず1回出よう。』

私達は廊下に避難した。
手術室はやばいみたい、
近寄らないようにしなきゃ。

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