そしてやってきた、大会当日。
気合を入れ、コートに入る。
セッターとして、やれるだけの事はやろう。
そう、決めた。
<道宮結side>
1回戦。
“優勝候補”とまでは行かないけど、
私たちからしたら格上の相手。
私たちは、やっぱり今回も1回線落ちかな?なんて思っていた。
けど、それを知らないあなたちゃんは、
本気で勝つ目をしていた。
誰よりも声を出していて、相手の戦略を冷静に分析してる。
……“流石”だ。
スパイカーが気持ちよく打てるトスを上げてくれるから、みんな自信が持てるようになってきた。
だからだんだん楽しくなってきて、
勝ちたい、と思うようになって、
例え格上だろうと、
負けたくないと思うようになる。
ぴーーーーーーーーーーーーーーー
試合が終わった。
なんと私たちは、勝つことが出来た。
……にしても、あなたちゃん凄いな。
洞察力とか、観察力とか。
きっと、あなたちゃんがいなかったら勝てなかっただろうな。
次の相手は、強豪校。
いわゆる“優勝候補”。
圧倒的な強さで、ここまで勝ち進んできたチーム。
でも______
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。