第9話

銃兎さんと情報共有
305
2021/04/06 14:53
翌日
銃兎
銃兎
どうも。お加減はどうですか?
薫
くそ暇です。
銃兎
銃兎
っふふっ。まぁ確かに入院中は出来ることも限られますからねぇ。
銃兎
銃兎
さて、本題に入らせて頂いてよろしいですか?
薫
はい。なんでしょう?
銃兎
銃兎
本日は事情聴取に伺ったのですが。
薫
お役に立てるかどうかはわかんないですけど、なんでも聞いてください。分かることは全てお話しますよ。
銃兎
銃兎
それでは早速お尋ねさせていただきます。
数十分後
銃兎
銃兎
なるほどでは以前にも連中と関わったことがあるということですね?
薫
はい。前に店で暴れられたことがあって。その時も左馬刻がのしてくれて。
銃兎
銃兎
そうなんですか。
薫
で、そんとき左馬刻と話してたの見ててそれなりに関わりがあるの知って、家の前で待ち伏せしてたんかなって。
銃兎
銃兎
なるほど。
銃兎
銃兎
それと、あなたどうやって奴らを振り切って車から飛び降りたんです?
銃兎
銃兎
現場にこんな物が落ちていまして。あなたの指紋も確認されました。
銃兎さんが見せてくれたのは袋に入ったヒプノシスマイク。
薫
あぁ。それは私が使用しました。車ん中で奴らに体当たり食らわしたらポケットからころがりでてきたんで。完全に倒しきることは出来なかったけど。何とか怯ませる程度の攻撃は出来たんで、その隙に車から飛び降りたんです。
銃兎
銃兎
なるほど。ではこれは連中の持っていた物という事ですね?
薫
そうです。
銃兎
銃兎
分かりました。
銃兎
銃兎
それにしても。ふふ。なんというか、肝の座ったかたですねあなたは。
薫
そうですか?
銃兎
銃兎
ええ。自分を拐った奴に体当たり食らわして、さらにマイクで攻撃なんて普通の女性は出来ないと思います。
薫
はぁ。
銃兎
銃兎
それと、チンピラを怯ませる程度の力をお持ちなんですね。あなたは鍛えればかなり有力なMCになれると思いますよ。
薫
そうですか?たまたまかもしんないですよ?火事場の馬鹿力的な。倒せてもないし。
銃兎
銃兎
そうかもしれませんが、想定外の事態で通常ならば不安や恐怖を感じるような状況でも、初めてにも関わらずヒプノシスマイクを使えたのならそれなりに精神力があるのでしょう。
薫
そんなもんかね。
薫
鍛えれば有力なMCになれる…か。
銃兎
銃兎
ええ。
薫
じゃあ銃兎さん私の事鍛えてくださいよ。
銃兎
銃兎
は?
薫
鍛えれば有力なMCなれる素質が私にはあるんでしょう?
薫
連中には個人的に恨みもあるし、こんな大怪我させられて黙ってられん。
銃兎
銃兎
それはわかりますが。なぜ私に?
薫
左馬刻は絶対そういうの断るし。他にあてもないし。理鶯さんはちょっと怖い。軍人の訓練てめちゃくちゃ厳しって聞くし。
銃兎
銃兎
そうですか。
銃兎
銃兎
分かりました。私もそんなに甘くないですよ?それでもいいですか?
薫
はいもちろん。甘くされたって強くはなれないですから。
銃兎
銃兎
それでは明日また今日と同じ時間に来ますので特訓をしましょう。
薫
え、明日からするんすか?
銃兎
銃兎
怪我をしていても、韻の踏み方なんかの勉強は出来ますからね。基礎から学びましょう。
薫
分かりました師匠!
銃兎
銃兎
師匠とは大袈裟な。まぁいいですけど。それでは私はこれで。
薫
はーい。ありがとうございました〜。

プリ小説オーディオドラマ