呼吸が苦しい......
あれ、息ってどうやってしてたっけ......
パトカーと救急車のサイレンの音を微かに感じながら、私は意識を落とした。
亮平side
...意識を失ってる。
ピーポーピーポー...
お願い……助かって……
照side
俺は今こいつを地面に押さえつけている。
……許さねぇ
絶対に
普段は怒らない辰哉兄さんが珍しく本気だ……
……そりゃそうだよな。俺らはもう、あの頃の俺らじゃない。
でも、もし今もあの状態だったら……
……考えるだけでも怖い。
下手したら、「あっそ」で終わってしまっていたかもしれない。
そしてあいつは警察に連れていかれた。
……散らかっているあなたの破かれた服。
……怖かったよな、辛かったよな……
───やっぱり、うちの末っ子2人はすげぇよ。
自慢の末っ子だ。
だめだ。ここは俺がしっかりしないと。
辰哉兄さんもまだ頭の整理ができてない。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。