第37話

時間☼jin side
664
2018/10/03 09:54
いつものように終わりのチャイムが鳴れば

テオくんを誘って

いつものようにテオくんと、

それから他の数人の友達と帰路につく。


いつものように

「 小テストどうだった? 」

とか

「 今日は居眠りしなかった 」

とか

他愛もないお喋りをしながら。


帰り道は結構長い。

だからたまに歌いながら帰ったり

ふざけてみたり。

いつものように

くだらないことしながら帰るんだ。



あと何回くだらないこの時間を

過ごせるんだろう。

あと何回テオくんに会えるんだろう。

あと何回最高に楽しいこの瞬間を

過ごせるんだろう。

...あと何回テオくんに

この想いを伝えるチャンスが来るんだろう。




もうすぐで信号だ。

他の友達は皆そこでお別れだけど

テオくんだけは一緒に信号を待つ。

さっきまであんなに騒がしかったのに。


静寂。


俺はこの時間が一日の中で一番すきだ。

何を話すわけでもなく、

ただ、ただ、

時間が流れるのを見つめてるだけ。


この時間が一日の中で一番好きだけど

一番もどかしい。

毎回、この瞬間に想いを伝えようか迷う。


でも、時間が流れるのは思ったより早くて。


言おうと決意した瞬間に


信号が青になったことを知らせる音が鳴る。


その音が流れていくのと一緒に

俺の決意も流されて。


短い横断歩道を渡り切るまでの時間が

長く感じてしまう。早く渡り切りたい。


でも、この時間に

もう二度と訪れないと言われたら。


もう二度と、

テオくんの顔を見られないと言われたら。


長い方がいいじゃないか。

テオくんと少しでも長く居られるんだから。



横断歩道を渡り切ってしまった。


俺はいつもテオくんにこう言うんだ。


「テオくん、また明日ね」って。


明日、必ず会えるとは限らない。


でも、明日も会いたいという俺の願いを込めて


君に手を振るんだ。



end.
こんにちは、皆さんお久しぶりです。

このお話は最近災害が多いので

いつもの日常は

当たり前じゃないんだよっていうことを

伝えたかったんです←

伝わりましたかね!?

そこにちょっと交えてみました(

あんまり納得が行ってないので

書き直してまた出すかもしれません☻

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