第8話

中学校3?
20
2023/03/08 09:34
遠川  さく
遠川 さく
着いたよ。
東海   あきら
東海 あきら
あ。
佐久  あかり
佐久 あかり
(ペコッ)
あきらくんがいたのは図書館だった。
みんな文章を描いたり、本を読んだりしていた。
静かすぎて挨拶が会釈になっちゃったよ!
佐久  あかり
佐久 あかり
図書館で活動するってことは…
遠川  さく
遠川 さく
うん。あきらくんは文芸部の部長だよ。
え!部長!?
凄すぎる!まだあきらくんて中1だったはず…
佐久  あかり
佐久 あかり
ねえ、あきらくんってまだ一年生だよね。なんで部長になれたの?
遠川  さく
遠川 さく
ああ、それはね…
確かに部長は三年生しか原則慣れないんだけど、あきらくんどうしてもって言って聞く耳を持たなかったんだって。それで三年生が作文で勝負だって言い出したらしくて。
さくちゃんは一度そこで話を区切った。
でもここまで話されたら勝負の結果は分かりきっているよね。




























遠川  さく
遠川 さく
あきらくんの圧勝だったって。


やっぱり……
あきらくんは文学の天才なのかなぁ?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
遠川  さく
遠川 さく
そういえば〜
佐久  あかり
佐久 あかり
ええ!それってもしかして〜
東海   あきら
東海 あきら
それこそザ.恋愛だよなぁ。
佐久  あかり
佐久 あかり
羨ましい…
遠川  さく
遠川 さく
ね。
私は今さくちゃん、あきらくんの2人と一緒にシェアハウスへと帰っている。
いちろくんも一緒に帰りたかったけど、下駄箱を見たらもう靴がなかった。
まあ、正直いちろくんが怖いのでちょっとほっとしている。それはさくちゃんも同じみたいで下駄箱を見て胸を撫で下ろしていた。

そんなことを考えていると、
中村  いちろ
中村 いちろ
あ…
佐久  あかり
佐久 あかり
あ…
家の前に鞄を持ったいちろくんがいた。
遠川  さく
遠川 さく
あ…
東海   あきら
東海 あきら
あれ?いちろどうした。カバン持ったままってことは家に入ってないよな?
中村  いちろ
中村 いちろ
鍵、忘れてた。
佐久  あかり
佐久 あかり
えっ
私の声に反応していちろくんが振り、私を睨む。
中村  いちろ
中村 いちろ
悪いか?
佐久  あかり
佐久 あかり
(ビクッ)いや!ううん。そういうことじゃなくて。
中村  いちろ
中村 いちろ
そう。
東海   あきら
東海 あきら
まあ、鍵持ってるから家に入ろう。
佐久  あかり
佐久 あかり
そだね!
あきらくんが鍵を取り出す。ガチャっと音がして鍵が開き、扉が開く。
そしてみんなスタスタと家に入っていった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
東海   あきら
東海 あきら
さっきはごめんなぁ。睨まれて怖かったろ。いちろ、別に怒ってるわけじゃないんだよ。
佐久  あかり
佐久 あかり
怒ってるわけじゃない?
目の前には紅茶の入ったカップとクッキー。
私とあきらくんは家に帰ってきてからリビングでお茶をしている。ふわふわのソファーが気持ちいい。

あきらくんが私の部屋に来て「ちょっといいか?」と聞いてきたときは驚いたけれど。
東海   あきら
東海 あきら
あいつ、ちっちゃい頃からドジでさ。幼稚園と小学校で馬鹿にされてたんだ。
佐久  あかり
佐久 あかり
えっ…
あきらくんがいったことが信じられなかった。
馬鹿にされた。
あきらくんはそういうけれど、それはいじめられた。
ということではないだろうか。
東海   あきら
東海 あきら
びっくりだろ?
それで中学校は馬鹿にされたくない!って言って人前でドジすることを恐れるように友達を作らないようになった。
佐久  あかり
佐久 あかり
そうだったんだ。
東海   あきら
東海 あきら
それに、今までの経験のせいか、いちろの友達は今シェアハウスの2人だけだ。

だからお願いがある。
佐久  あかり
佐久 あかり
東海   あきら
東海 あきら
いちろの友達3号になってくれ。
友達3号。恐らく中学校に上がってからいちろくんの初めての友達。
正直いちろくんは怖いけど、それも今までの経験のせい。
本当はどんな人なんだろう。
気になる。
佐久  あかり
佐久 あかり
いいよ。
東海   あきら
東海 あきら
本当か!
あきらくんの顔が太陽みたいに明るくなっていく。
東海   あきら
東海 あきら
ありがとう。


そして、ちょうどクッキーを食べ終えた私たちは後片付けをし、自分の部屋へと戻っていくのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
作者
作者
こんにちは作者です。
今回は中学校といちろくんについてでした。
次回からは、想像より長かった中学校編も終わり、あかりちゃんとシェアハウスの住民の交流が本格的に始まります。楽しみにしていてくださいね。
それではさよなら〜

プリ小説オーディオドラマ