私はあかり。中学一年生。
両親が仕事で長期間海外出張することになったので一人暮らしをすることになった。
今、私はお父さんにもらったメモを頼りに新しい家に向かっている。
お父さんにもらったメモと同じ住所の家を見つけた。広くて、一人暮らしをするにはあまり向いていないように思えるなあ。
見た目は三階建てで、壁は白色、屋根は黒色の普通の一軒家だ。
私がどうしようか、と周りをキョロキョロ見ていると家の前に看板がたててあることに気づいた。
シェアハウス「アクロ」ってなんだろう。シェアハウスって確かたくさんの人が一緒に住むところだよね。私はてっきり一人暮らしのつもりだったんだけど。
家からでてきた男の子がそう言った。
シェアハウスの住人だろうか?
なんで私の名前を知っているんだろう。
そんなことを思っていると、
あれ?なんで私のこと知ってるんだろ?
なるほど!それで私のことを知っているんだ。
出張前にお父さんとお母さんが忙しそうにしていたのもそれが原因だったんだ。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!