反射的に腕を顔の前にあげて、ぎゅっと目を瞑って、
来るであろう衝撃に備えた。
けど、想像してたみたいな痛みは全くなくて。
そっと目を開くと、目の前には誰かの背中が見えた。
顔の前を覆っていた腕を下ろして、
完全に興味本位で目線をあげる。
サッカーボールを胸の前に持って、
私の方を覗き込んでくる彼。
橙色の髪の毛を遊ばせて、前髪に黄色いメッシュが
入っている姿は、完全にチャラそう…
そんなイメージを持たせる容姿だ。
冬弥が話す " あきと " くんとは違うのかな。
…どちらにせよ、きっともう関わることは無いだろうし。
単純に怪我をする事を防いでくれた目の前の彼に
心からの礼をして、彼の横を通り過ぎようとした。
そんな時に、進行方向とは真逆に強い風が吹いてきた。
______ まるでそれは、何かが廻り始めるかのように。
その風は私のパーカーのフードを攫っていった。
そこそこ長い水色の自分の髪が風に撫でられて舞う。
…早く学校の中に入ろ。
そんな事を思って、歩く速さを早めた。
だから、冬弥をよく知っている彼が、
私の方をじっと見ていたことなんて知らない。
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皆様、完全にお待たせし過ぎてしまって
申し訳ないです🙇♀️💦
私生活が忙しすぎて、小説を書くのに
スランプに陥ってしまって…
なんなら、こちらのアカウントにログインも
できなくなる始末で…笑
最後の更新からめちゃめちゃ期間が
空いてしまったのですが、
完結に向けてぼちぼちと更新していきたいと
考えております🤤
宜しければ再びご愛読くださると嬉しいです➿
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!