第5話

🥞 : 03
4,457
2023/10/05 12:00





ーー
   にゃあ   

あなた
   … っ   







此方の様子を伺うようにして 、

金色の瞳を私たちに向けてくる三毛の野良猫 。



警戒してはいるみたいだけど

私たちに近づこうとはしてこない 。









でも私は 、

小さな頃に猫に襲いかかられた経験があって

どうにも足がすくんでしまう 。



嫌いって訳では無いんだけど

怖いって思ってしまうから苦手なんだ 。











彰人 は何も言わずにパーカーのポケットの中で 、

私の手をきゅっと握ってくれた 。



まるで大丈夫だって言ってくれるみたいに 。












東雲彰人
   ん 、 目瞑っとけ   










慣れた動作で私を背に隠した 彰人 は 、

そのまま歩みを進めていく 。



言われた通りに目を瞑っていたから 、

ものの数十秒にも満たなかったと思う 。























東雲彰人
   あなた 、 もう平気だぞ   

あなた
   助かったぁ … ありがと 、 彰人   

東雲彰人
   怯えてる あなた も可愛いからな   

あなた
   いや怖いんですけど ??   

東雲彰人
   ふは 、 半分冗談に決まってんだろ   

あなた
   半分本気だよねそれ   

東雲彰人
   安心しろ 。 俺が守ってやるから   

あなた
   それは ……… どうも   

東雲彰人
   顔真っ赤でかわい   

あなた
   ぅあ ~ 、 彰人のばか !!   











溶けたチョコレートみたいに 、

どろどろと甘い 彰人 の視線に耐えられなくて

恥ずかしさを吐き出すための声を出す 。






左手は 彰人 に繋がれているから

自由な右手だけで顔を隠そうとしている私 。


首を屈めて楽しそうに 、

私の顔を覗き込んでくる 彰人 。
















そんな何でもない日の朝の光景 。
























東雲彰人
   隠さなくてもいいだろ 。   
あなた の顔が見たい

あなた
   絶ッ対に嫌 !!   

東雲彰人
   ふ … 耳まで赤くなってんじゃねぇか   

あなた
   言わなくていいから !   

東雲彰人
   あ 。 やっとこっち見た   

あなた
   … あ   

東雲彰人
   はははっ 、 マジでかわいい   

あなた
   ~~ ッ 、 早く学校行かないと遅刻する ! //   

東雲彰人
   はいはい (笑   





























そんな当たり前の日常に波乱が起こるだなんて





私は想像すらしてなかった 。































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🐾🍟💭
   💬 めちゃめちゃモチベです !   
🐾🍟💭
   ありがとうございます 🙇🏻‍♀️‪‪´-   










     𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝

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