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第70話

またね
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2024/04/14 04:04




















tg
 かあ、いいさ、ん 
tg
 なんで、っ 





目の前には、銃を手に持ったかあいいさんと
腕を撃たれ苦しそうな男がいた。




ka
 コイツはハンターって言ってね 
ka
 奇病だとか、何か普通とは違う人間の事を 
 毛嫌いし殺す仕事をしてる奴らなんだよ。
ka
 コイツらの方がよっぽど"化け物”だ。 
ハンター
 お前、、ッ 





ハンター、と呼ばれる男は辛うじて銃を上げ、
かあいいさん目掛けて発砲する。




ka
 バカみたい。 ( ぱしっ 
kty
 へ、今、、 
mz
 手で、握った、?! 





かあいいさんはそのまま手を開き
勢いの消えた弾丸をその場に落とす。




その時のかあいいさんの手は
岩のように頑丈だった。




ka
 じゃあね、"化け物”。 
ハンター
 ぅ”がッ!? 





かあいいさんはズカズカとハンターに近付き、
首を掴んだ。
その瞬間にハンターは首から石となっていく。




pr
 、、 
at
 どう、なってんだ、、 





数秒経つとハンターは全てが石になり、
コロッと地面に転がり動かなくなった。




ak
 かあ、いいさん、 





かあいいさんは振り返り、俺たちを見る。




ka
 またね、だとやっぱり
 また出会っちゃうんだね 笑 
ka
 そういう運命なのかな? 
ak
 それ、奇病、ですか、? 





あっきぃの言葉を聞くと、
少し切なそうに笑って
話し始めた。




ka
 触石化病って言ってね。 
ka
 触れたものを石にしちゃう病気なの。 
ka
 練習したからコントロールは 
 できるんだけどね 笑 
tg
 薬、は、 
tg
 薬は、作れないんですか、、? 
ka
 、、 
ka
 なんだろうね。 
ka
 自分の奇病にだけは、 
 なんの"イメージ”も湧かないんだ 笑 





かあいいさんは、暗くなった空を見上げこう言った。
儚く、笑いながら。




ka
 今度こそ、さよならだ。 
ka
 頑張って生きてよ?少年たち。 
tg
 、、いつか貴方に薬を作りたい、 
ka
 ふは 、それは嬉しいな 笑 





かあいいさんは後ろを向き、歩いていく。
その時にふと風が起こり、髪の毛が揺れて首元が見えた。




ak
 っ、!? 





あぁ、あっきぃも見えたんだろうな。
もうどうにもできない証が。




ka
 ( くるっ 
ka
 "ばいばい”、みんな。 





kty
 ばいばい、じゃぁ、もう二度と、、 





かあいいさんはまた後ろを向き歩いていく。
あっきぃが泣き声を堪えながらしゃがむのが見える。




ak
 いつか、また、っ 





俺の視界も、生ぬるい液で見えずらくなる。
かあいいさんはひたすらに、歩いて見えなくなっていく。




pr
 行くぞ、 





ぷりちゃんの声にあっとくんとまぜたんが続き、
3人がかあいいさんと反対方向を歩いていく。




ak
 ぅ、ッ ( ポロポロ 
kty
 あっきぃ、大丈夫、? 
at
 置いてくぞ、 





後ろから聞こえるあっとくんの声は
優しくも、俺たちを支える様な
芯のある声だった。




tg
 っ、今行く、 
kty
 立てる、あっきぃ、? 
ak
 う、ん、いける、ありがとけちち、 





3人の居るところまで小走りで追いかける。
そして6人揃い、また歩き始める。




mz
 、また会えるかな 
pr
 、、 
ak
 会いたいな、、 





あっきぃは、会いたかったなとでも言うように
悲しそうに笑った。




tg
 、、 
tg
 またいつか、会えるよ 
tg
 俺が薬を作ってみせる。 





俺が、貴方を助ける"イメージ”をするから。




どうか貴方には




これからも生きていて欲しい。



















ka
 いつかまた、かぁ。 





どうして、彼らは少しの希望を持ってるんだろう。














子供
 きゃあああ”あ”ッ!!!! 
ka
 ぁ、あ、 
大人
 コイツがッ!! 
大人
 コイツがうちの子を石に変えたわッ!!!!! 
ka
 ちが、ちがうの、ッ 
大人
 うちの子を返して、っ!!!!! 
大人
 この"化け物”ッッ!!( ポロポロ 




















ka
 化け物、ね 
ka
 やっぱり化け物には、
 誰かを救う薬なんて作れないんだね。 
ka
 自分の病気も、治せない 





首元を触る。
そこはもう、石と化して治らないであろう。




このまま身体中が石化して、心まで侵し死に至る。




ka
 ごめんね、治してあげられなくて 





今まで治してあげられなかった子供はたくさんいた。
その子供に死ぬ前何度も言われるのは
感謝の言葉。




努力してくれてありがとう




俺のためにありがとう




微かな希望をありがとう




ka
 微かな、希望、、 
ka
 微かな希望で、誰かを救えるのなら、 
ka
 もうちょっと、
 頑張っても良いかなぁ、 笑 





私は今日も旅をする。




苦しんだ子を救うため。




私自身を救うため。









また出会えたら笑って久しぶりって言おうね




それじゃ、"またね”














     次話 「 もうお前らと
           居るのは嫌だ。 」




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