第18話

監督生です。同級生に付き合わされます。
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2022/04/14 11:32
そして朝。あなたはまたしてもドアをドンドンと叩く音で目を覚ました。
(なまえ)
あなた
またですか…。今度は一体誰ですか…?
(なまえ)
あなた
はいはい、どちら様ですかー?
あなたがそう言いながらドアを開ければ、そこには紺色の髪の、顔にスペードのスートを入れた青年が立っていた。
(なまえ)
あなた
(あの腕章は確かハーツラビュル寮の物でしたよね…。)
????
あの、ここにエースってヤツ、来ませんでしたか?
(なまえ)
あなた
エースさんですか?呼んできますね。
やはりエースに用があるみたいで、あなたはそう言うと自室へバタバタと駆けていった。
(なまえ)
あなた
エースさーん。あなたにお客さんですよー。
エース
エース
んぁ…?誰だよこんな朝っぱらから…。
(なまえ)
あなた
紺色の髪の、スペードのスートを入れた方でした。身長もエースさんと同じぐらいでしたよ?
それを聞いて、エースは顔をしかめる。
エース
エース
げ。アイツかよ…。
エース
エース
ちょ、オレはいない事にしておいて。
エースはそう言うが、時すでに遅し。
????
エース!ここにいたんだな!
どうやらあなたの後をつけてきたらしく、その青年が部屋に入ってきた。
エース
エース
やっぱりお前かよ、デュース…。
デュース
デュース
やっぱりとは何なんだ。
デュース、と呼ばれた青年はむっとした顔でそう言う。
そういえばこんな人が同じクラスにいたような…とあなたは思い返す。
デュース
デュース
それと、他の寮生から話は聞いたぞ。寮長のタルトを盗み食いして首輪をはめられるとは…。
デュース
デュース
お前、相当バカだな。
エース
エース
うるっせ!お前にだけは言われたくねー!
デュースの正論がクリーンヒットしエースは彼を睨んだ。
(なまえ)
あなた
(この人達…仲悪いんですかね…?)
エース
エース
……ところで、寮長、まだ怒ってた?
デュース
デュース
そうでもない。少しイライラしている様子で起床時間を守れなかった奴が……
デュース
デュース
3人程お前と同じ目にあってたくらいだ。
エース
エース
全然そうでもなくねぇじゃん!めっちゃ怒ってるじゃん!
(なまえ)
あなた
(3人程が起床時間を守れないって…そんなに厳しいんですか?)
(なまえ)
あなた
(それと、これは多分仲が良いからこその言い合いですね。なら放っておきましょう。)
あなたはそう考えると、今日の授業は何だったかを考えながら2人の話を聞いていた。
まぁ、程なくしてお腹が減り耐えられなくなったグリムによって中断させられたが。





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グリム
グリム
おうおう、どけどけ~い。
グリム
グリム
偉大なる大魔法士になるグリム様のお通りなんだゾ!
(なまえ)
あなた
(もうこれを止めるのは諦めました。視線が集まるのも気になり…ませ…ん…。)
堂々とメインストリートのど真ん中を通っていくグリムの後ろに、悟りを開いたような表情のあなたがついて行く。
そしてグリムはたまたまここに居合わせただけの不運としか言いようのない生徒だけでなく、隣にいるふてくされた顔をしたエースにまでちょっかいを出す。
グリム
グリム
見ろこの首輪を。オマエのダッセー首輪と違ってめっちゃキマッてるんだゾ。
グリム
グリム
しかもオマエ、今日は魔法が使えないんだろ?
グリム
グリム
今日は1日雑用係として学校の掃除でもしてたらいいんだゾ。にゃっはー!いい気分!
(なまえ)
あなた
(この猫…僕に対しても同じように思っているんですかね。今日はツナ缶抜きですね。)
グリムの知らない所で自分に返ってきているのを知らないまま、グリムは高笑い。
エース
エース
ぐぬ~~~!お前、オレが魔法使えるようになった時覚えてろよ!
(なまえ)
あなた
魔法での私闘は校則で禁止されていましたよね…?
至極真っ当なツッコミにデュースも深く頷くが、そんな物はスルー。
相変わらずですね、とあなたはため息をつく。
デュース
デュース
まぁでも、とにかく魔法が封じられたままでは授業もろくに受けられない。
デュース
デュース
ローズハート寮長に謝って外してもらったらどうだ?
エース
エース
くそ~。超納得いかねぇ~!!
デュースにそう言われるが、エースは不満げ。
グリム
グリム
まだ授業が始まるまで時間があるし、オレ様、ハーツなんちゃら寮にも興味あるんだゾ。
グリム
グリム
エースが謝りに行くついでに見学してやろう。
エース
エース
見世物じゃねーぞ!ちくしょー!
デュース
デュース
というかハーツラビュルって言えてないじゃないか…。
(なまえ)
あなた
でも早く行った方が良いんじゃないですか?
エース
エース
それは分かってんだけどさ!
そしてそうやって騒いでいたから目立ってしまったのだろうか。
フロイド
フロイド
あ~♡小エビちゃん見つけたぁ♡
厄介な先輩に見つかってしまった。
(なまえ)
あなた
…何か用でしょうか…。
フロイド
フロイド
そんな大した事じゃないよ。何かぁ、アズールがちょっとお話したいんだってぇ。
大した用じゃない、とフロイドは言うがあなたは嫌な予感しかしない。
(なまえ)
あなた
…とりあえず、エースさん達は先に行っていてください。
エース
エース
えぇー!お前も一緒に来るって約束だったじゃん!
時間がかかる予感しかしなかったのであなたはそう言ったが、エースは不服そうに唇を尖らせる。
そしてその声を聞いて、フロイドがゆっくりとそちらを向いた。
フロイド
フロイド
誰、お前。
フロイド
フロイド
オレと小エビちゃんの邪魔するって言うの?あ゛ぁ?
エース
エース
ヒッ…。
フロイドに凄まれて、エースは涙目になって震える。
そして先程とは一転、
エース
エース
あっ、オレら先行ってるわー!じゃあ!
そう言い右腕でグリムの身体を抱え左手でデュースの背中を押しそそくさと去っていった。
(なまえ)
あなた
(…思いっきり僕の事売りましたね。)
なおそれにより見方によってはフロイドよりもヤバいあなたの怒りを買った事は、エースはまだ知らない。
*      *      *
どうもカイです!
いやアイコン描くのに時間かけすぎました…。今日中に5話いけんのか…?無理じゃね…?()
ではまたっ。バイバイッ。

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