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第1話

辛い過去
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2019/05/02 12:52
あなた「ねぇ、ねぇってば…起きてよ!」

そう言ったら必ず笑って

大輝「うるせえよ笑笑」

って言ってくれたのに…。

もう聞けない。そして、もう会えない。

大輝は幼馴染。

中3の夏休みいなくなった。

亡くなった。



それは中3の頃に遡る。

大輝「おい、あなたさいつも俺のサッカーに付き合っててつまんなくねえの?」

あなた「うん!全然!サッカー大好きだもん!」

大輝「俺、そんなこと言ってくれるお前が大好き」

幼馴染だったわたし達は付き合っていた。

大輝「あなたと付き合えてほんとに良かった」

あなた「わたしも💕」

大輝はクラス1、ううん、学年一イケメンで、運動神経は、ずば抜けて良くて、みんながかっこいいって惚れちゃうような男の子だった。

そんな幼馴染がいることに誇りを持ってて
付き合えてることも幸せで充実してた。

毎日が。


ただ、中3の夏休み大輝は付き合いが悪くて
きっと忙しいんだろうなぁ。って思ってた。
だから、今は勉強に専念しなくちゃって
気持ち切り替えて、大輝と距離を置いた。
その理由は、大輝のことが信じられなくなった。とか嫌いだから。とかじゃなかった。

なのに。

サッカーの練習に付き合わなくなった理由は「大輝が嫌いだから。」とか
「大輝とサッカーするのがつまらない」とか
「大輝なんか好きでもなんでもない」とか
根も葉もない噂を流されて…。

でも、それを知った時は既に遅くて
大輝は、私に嫌われたと勘違いをし
最後は、海に飛び込んだ。

海辺には、大輝の靴とサッカーボール。
そして手紙と2人しか持ってない
ペアリングが置いてあった。

手紙を読んで私は泣き崩れた。

その手紙には

「俺は、あなたのことちゃんと信じてたよ。でも、あなたは、俺の事信じられなかったのか…。すげえショック。知ってた?俺の初恋はあなたで最後の恋もあなたで終わらせたんだよ。振られる前に自分から。
サッカー好きじゃなかったのに付き合わせてごめんね。
サッカー好きなふりしてくれてたんだね。
俺の為に。
そんなことしなくて良かったんだよ。
だって俺は、そのまんまのあなたが好きだから。

あなたの友達の真未ちゃんから聞いたよ。
あなたは、俺の事あんまよく思ってなくて、サッカー下手なのにずっと続けてるって言ってたって聞いた笑。
そうだよな。俺センスないし。
でも、サッカーしてればあなたがカッコイイ!って
毎回褒めてくれるから調子に乗ったかも笑
でもそれでもあなたを愛した自信だけは誰にも負けない。これからずっと先あなたがどんな人と付き合ってもこれだけは負けない自信あるよ笑
こんな俺でごめんね。
サッカーバカな俺だけど
あなたのことしか頭にないただの馬鹿だよ笑
最後にこんな俺と付き合ってくれてありがとう。
俺は生まれ変わってもサッカーはしないよ笑

ばいばい。あなた。」



この出来事からあなたは、恋愛もサッカーも男の人と話すのすら嫌なくらいに遠ざけている。

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