第13話

あの子の強い想い
11
2023/12/16 13:49
グルー・フェステ
グルー・フェステ
『……そなた、さっきから聞いていれば。』
リウス・ラスアール
リウス・ラスアール
そなたらは知らないだろう、あの子はこの城の唯一無二の大切な子だった。それはまだ、私が十才の時だ。
彼は、ある日城の中を歩いていた時、美しい鳥に出会った。鳥は全身が黒く、羽や尾羽には薄い水色があった。リウスは、その美しさに見惚れ、鳥との出会いを忘れることができなかった。

その後、彼は再び鳥と出会うことができた。鳥は彼の部屋で腹を空かせているのを見つけ、お菓子を取り出して与えてあげて、その子が満足するまで面倒を見た。

彼は、その鳥と仲良くなり、ナイトと名付けた。ナイトは、リウスにとって大切な存在となった。彼は、ナイトを愛おしく思い、一緒に過ごす時間が増えていった。

リウス・ラスアール
リウス・ラスアール
その時からナイトと仲良くなった。あの子は、私にとって大切な存在となった。だけど、その幸せは壊れることになった…。


あの日、彼はいつも通り授業を終えて、自分の部屋に戻ってきた。リウスは楽しみにしながら、自分が持っていたお菓子を持って、ナイトと部屋で過ごす日課になっていた。ところが、そんな平凡な日常が一変することになるとは思ってもいなかった。

部屋に入ると、そこには三人の騎士たちがいた。騎士たちは彼を見ると驚き、急いで何かを隠そうとしている様子だった。彼は不思議に思いながら、騎士たちが何をしているのかを尋ねた。

すると、彼の目の前には傷だらけのナイトがいた。騎士たちはナイトを追い詰めていたようだった。リウスは騎士たちに「騎士たちよ、何をしているのですか!」と叫び、騎士たちは驚いた表情を浮かべた。

しかし、騎士たちはこう言った。「お下がりください!この鳥は魔物です!」

彼は騎士たちが使う言葉に驚愕し、何が起こっているのか理解できなかった。しかし、その小鳥は私を懇願するような瞳差しで見つめ、助けを求めているように見えた。リウスは騎士たちに押し切られながら、そのナイトを救うことを決めた。

彼は騎士たちを押しのけようとするが、なかなか通してくれなかった。しかし、彼が手を伸ばした瞬間、突然の出来事が起こった。彼の後ろに矢が飛んできたのだ。私は驚きながらも、その矢が自分に当たらずに済んだが、鳥に命中した。

リウスは思いもしなかった、いつの間に弓兵が現れたのか分からなかった。だけど彼は、その隙に騎士たちを押しのけてナイトを抱き上げた。

「ナイト…ナイト!!」彼は叫びながら、ナイトを抱きしめた。鳥は彼の胸に顔を埋め、「ピィー…」と弱々しく鳴いた。

それを見た騎士たちは、彼からナイトを引き離そうと必死になった。「皇子殿下!離れてください!」

しかし、彼らを引き離そうとした。リウスは怒りに震え、ナイトを守るために必死だった。「嫌だ!ナイトは……ナイトは僕の大切な子なんだ!」彼は泣きながら、騎士たちを睨みつけていた。

リウスは騎士たちに守られながら、ナイトを見つめていた。彼は、ナイトを守ろうと必死になっている騎士たちに引き離され、彼から離れていく。

彼は王室の皇子であり、とても大切なことは分かる。だけど、私は孤独で、友を求めていた。私は彼らを理解するが、私とナイトを支えた大切な親友だった。

「待って!」リウスは叫び声を上げたが、ナイトはもう手が届かない距離にいた。そして、私は彼が泣きながら、騎士たちを睨みつけているのを見た。彼は必死で身体をもがき、騎士たちから逃れようとしていた。

「っ!嫌だ!ナイトを触るな!」彼の叫び声は強く、自分の耳に響いた。彼はナイトのことを愛玩だった。

その日の夜、裏庭でナイトが怪我をしている隙に、思い切ってナイトを火を付けようとした。しかし、その前に背後から現れる彼によって、騎士たちは切り裂かれてしまった。

彼はナイトを助けたが、ナイトには矢に毒が塗られていたことに気付けず、ナイトは息を引き取ってしまった。

「…っ……ナイト、ダメだ。行かないで、行かないでくれ、ナイトー〜!!」彼は愛玩のナイトの亡骸を抱きしめ、悲しみに暮れた。


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