⠀⠀⠀マサイ⠀side⠀,,
家でチクワと戯れてたら 、
いきなりあなたが家に来た 。
人懐っこく、あなたのことも大好きなチクワは 、
あなたがいる玄関に向かい 、
抱っこされながらあなたとリビングに来た 。
ソファーに座るあなたと交代に 、
俺は立ち上がりキッチンでお湯を沸かす 。
温かい紅茶をあなたの前に置けば 、
「ありがと」と小さく言い、飲み始めた 。
あなたの好きな人達は元々6人だった 。
それから5人になり、今は2人と3人に別れてしまった 。
そのことは 、
あなたが泣き崩れながら家に来た後に知った 。
当時はメンバーみんないたから良かったけど 、
俺1人だったら何も出来なかったと思う 。
まるで地獄に突き落とされたかのように
泣き崩れていたあなたを見るのが辛かったから 。
それ以降、情報収集の為にSNSを見れば 、
このように元気を無くすことも多くなった 。
あなたの最推しである岸くんが
戻り始めてからは少なくなったけど 、
あなたの笑顔は少しだけ減ってる気がした 。
涙目でそう話すあなたの背中を擦る 。
チクワも察したのか 、
まるで慰めるように膝の上で寝始めた 。
明るくなったあなたがたまに見せる
悲しそうな表情 。
俺は…いや、俺達は
もう二度と見たくなかったのに 、
この世界に神様がいるんだったら 、
神様は物凄く残酷だと思う 。
⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀⠀➻➻➻⠀next⠀.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。